【巧言令色(こうげんれいしょく)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

巧言令色(こうげんれいしょく)

他人を嘘で騙すことは悪いことだと、私達は小さな頃から教えられてきました。しかし中には「ホワイトライ(白い嘘)」と言われる良い嘘と呼ばれるものもあります。今回はそんな嘘に近いニュアンスを持った四字熟語である、巧言令色について詳しく解説していきたいと思います。

巧言令色の意味

巧言令色の意味は下記のとおりです。
・口先で上手く誤魔化すこと
・上辺だけ良い顔をして取り繕うこと
巧言令色は対人コミュニケーションにおいて、表面上だけ上手く取り繕うことを意味します。人に好かれようと思い、自分の本心とは異なった反応をすることも巧言令色だと言えます。人を騙すことに加えて自分のことも騙すことになるので非常にマイナスな意味を持つ四字熟語です。

巧言令色の由来・出典

「巧言」は、本心を隠して相手を上手く言いくるめることを意味します。「令色」は相手に気に入られるために顔色を変えることを意味し、これらの二語をあわせたものが巧言令色となります。

巧言令色の類義語・同義語

巧言令色の類義語には「美辞麗句」「社交辞令」などが挙げられます。

巧言令色の使い方・例文

例文1.巧言令色ばかりの彼は人徳がない。
例文2.巧言令色を続けていたら自分の本心が分からなくなってしまった。
例文3.彼女の巧言令色はクラスメイト全員に見破られている。
例文4.彼は巧言令色でその業界のトップと繋がるまでに登りつめた。
例文5.時には巧言令色で相手の機嫌をとることも大切だ。
巧言令色は「嘘」とも言いかえられますが、時と場合によっては自分の本心を隠して良い顔をした方がお互いにとってメリットになることもあります。

巧言令色の会話例

男性
部長の新しいアイデアダサくない?
女性
え?さっきはあんなに絶賛してたじゃん!
男性
そりゃ、さっきは本人がいたからね。
女性
巧言令色ってやつね。ボロが出ないように気をつけなよ。

目上の人間に巧言令色を使う男性と、それに呆れた様子の女性の会話です。

巧言令色の豆知識

「巧言令色鮮し仁」という、論語が出典となっている有名な言葉があります。言葉の意味は、相手に媚びてばかりの人間は人としての特が欠けている。自分に正直に生きなさいという意味です。

巧言令色の難易度

巧言令色は漢字検定三級レベルの一般レベルの四字熟語となっています。

巧言令色のまとめ

巧言令色は自分の本心を偽って他人から好かれるように振る舞うことを意味します。他人に反対意見を述べられない日本人は特にこういった傾向があり、日常生活でもよくそういった場面を見かけることがあります。しかしそれは自分にも相手にも嘘をついていることになるので、どちらのためにもならない行為と言えます。時には相手に合わせて振る舞うことで両者が得をする展開に持ち込める場合もありますが、基本的には自分にも他人にも正直に生きるほうが精神衛生上も良いのではないでしょうか。

巧言令色で世渡りする少年
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