【大喝一声(だいかついっせい)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

大喝一声(だいかついっせい)

「大喝一声」とは「大声で相手を怒鳴ったり注意する事」です。現代人は大声で注意される事に抵抗感があるでしょうが、それでも警察や自衛隊などは訓練という名目はありますが、上官が指導として大声で叱りつけるのは多々ありますし、学生の部活動でも根強く残っていますよね。そんな日本ならではの慣習とも言える「大喝一声」の解説となります。

大喝一声の意味

「大喝一声」の意味は以下の通りです。
・大声で怒鳴ったり叱る事。
・大声で相手を叱りつけたり、そんな声を発する事。
・大きな一声で厳しい注意をする。
”大喝”は「大声で叱る」「叱る際の大声」、”一声”は「大きな声や音」「能や狂言などの構成部分の一」で、端的に言うと、大声で注意をしたり怒鳴って叱るのが「大喝一声」です。かつては頑固親父という名物のような存在がいて、町内でうるさく騒ぐ他人の子供達にも注意をしたものです。そんな現在は珍しい大声での怒りや注意であり、実際には「大喝一声をくらわす」「大喝一声で文句を言う」といった風になります。よって、現在はあまり使われない表現ですが、明治や大正時代などは頻繁に使われ、当時の小説などを読むと多く見掛けます。

大喝一声の由来・出典

「大喝一声」の由来は残念ながら不明です。文献としては、江戸時代中期に流行った俳諧「雑排」の「柳多留」(1780年)などに文言が記されています。

大喝一声の類義語・同義語

「大喝一声」の類義語には、「大喝一番」「大声一喝」などが挙げられます。

大喝一声の使い方・例文

例文1.子供の頃は遊んでばかりいると、堪忍袋の緒が切れた祖父や父から大喝一声をされたものだ。
例文2.中学や高校の部活顧問は今でも大喝一声で生徒を指導するのは珍しくない。
例文3.大喝一声、飼っている子犬に躾をしたが、明日には忘れているだろう。
例文4.コロナ禍でも路上で酒を飲み、空き缶を捨てて放置するような者に行政は大喝一声な指導をするべきではないのか。
例文5.現在はネット掲示板が互いに相手を大喝一声する場となっている。
様々な大声での注意について「大喝一声」を使った例文となります。

大喝一声の会話例

男性
うわっ、びっくりしたー。どうしたの大声で。
女性
あなたが何度言っても、靴下とか脱ぎっぱなしにするから、こっちも頭にきて大喝一声をしたのよ。
男性
それでも、ちょっと大声過ぎるよ。近所に聞こえるって。それに、隣にはやばそうな人が住んでいるの忘れた?
女性
あ、そうだったわね。気を付けないとダメね。

夫の態度に頭にきた妻が、大声で注意したという会話やり取りです。

大喝一声の豆知識

「大喝一声」から”注意”や”叱る”に関する四字熟語は、大声で呼びかけて人に注意を促す「大声疾呼」、声を上げて叱りつける「励声叱咤」、大声で励ましたり時には叱ったりして相手を奮い立たせる「叱咤激励」などがあります。

大喝一声の難易度

「大喝一声」は漢字検定準2級から10級相当の文字組み合わせで、”喝”は準2級で高校レベル、”声”は9級、”大”と”一”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

大喝一声のまとめ

「大喝一声」は大声で相手を注意する事で、怒鳴ったり叱りつけたりする事です。現在ではハラスメントから大声で注意される機会は激減しましたが、昔はそれこそ父親だけでなく近所の他人が小さい子供に怒ったり、学校の先生が指導として生徒を厳しく当たるのは日常茶飯事だったのです。そんな背景が「大喝一声」から垣間見れてしまいます。

大喝一声で怒る男性。
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