【剛毅朴訥(ごうきぼくとつ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

剛毅木訥(ごうきぼくとつ)

「剛毅木訥」とは「意志が強く飾り気がなく無口な人」です。まるで昭和気質な勇ましい男性で、言葉よりも態度や行動で物事を語るとも理解できます。何よりも、昔は「男は背中で語る」とも言っていましたよね。この様な口数が少ないタイプは昨今はウケが悪いかも知れませんが、一方でコミュニケーションが苦手な人も多くなっているので、無駄口を叩くよりも寡黙な「剛毅木訥」みたいになりたいと思っている人も案外多いのではないでしょうか? それでは、解説に入らせて頂きます。

剛毅木訥の意味

「剛毅木訥」の意味は以下の通りです。
・心が強くしっかりしていて飾り気がない。
・意志が強く無口で素朴な性格。
”剛毅”は「不屈の精神」「意志が堅く挫けない性格」、”木訥”は「純粋で口下手」「飾り気がなく口数が少ない」となり、無駄な事は話さないがとにかく真面目で意志が強いのが「剛毅木訥」です。要するに、昔ながらの日本男児や昭和の男に寡黙な男といったタイプで、弱音なども吐かずにもくもくと仕事をこなす感じです。ですから、面白味には欠けますが、いざという時は皆から頼りにされる感も出ています。諺「剛毅木訥仁に近し」では、”仁”は「道徳の理想の観念」なので、意味は「意志が強く口数少ない者は道徳の理想”仁”に最も近い」として、この様な性格の人を大絶賛しています。そこから、現代で例えるなら、親しみやすさからは縁遠いですが、その不愛想な感じもカリスマ性があるようにも思えてしまいます。実際の使い方としては、「剛毅木訥な性格」「剛毅木訥なタイプ」「剛毅木訥で生きる」といった形になります。

剛毅木訥の由来・出典

「剛毅木訥」の由来は、古代中国の儒教経書「四書」の一つである「論語」の「子路」となります。 

剛毅木訥の類義語・同義語

「剛毅木訥」の類義語には、「剛毅直諒」「質実剛健」などが挙げられます。

剛毅木訥の使い方・例文

例文1.学生時代は合コンに明け暮れたチャラ男だったが、結婚して子供が誕生してからは剛毅木訥に様変わりして、再会する昔の友人を驚かせている。
例文2.第一印象が悪くても、仕事を通して剛毅木訥だと分かってもらえると評価がグンと上がる。
例文3.亡くなった父は剛毅木訥で、子供の頃は怖いながらに憧れていたが、母はそんな父を退屈で面白味がないと心底嫌がっていたと知り、かなりショックを受けた。
例文4.剛毅木訥な店主のラーメン屋は美味しい感じがするので、街中がそんな店ばかりで逆に退屈だ。
例文5.職場の同僚女性はまるで昭和男児の様に剛毅木訥な性格だが、趣味もパチンコにお酒と本当に男勝りな遊びが好きである。
「剛毅木訥」をやや捻くれた使い方をした例文となります。

剛毅木訥の会話例

男性
俺って、そんなにお喋りで軽薄そうに見えるかな?
女性
どうしたの急に?
男性
職場に若い男が新人で入ったんだけど、俺には無口で暗く感じるのに、女性陣からは剛毅木訥で評判がいいんだよ。逆に俺はうるさいお調子者だって! 俺の方が新人や女性陣より先輩で上司なのに…。
女性
それは、その新人がイケメンなのよ。だから剛毅木訥でも評判がいいだけ。あなたはイケメンとは程遠いから、明るくしないとダメ!

夫が職場での愚痴を妻に吐露します。職場の新人は「剛毅木訥」で評判が良く、夫としてはどうも面白くありません。

剛毅木訥の豆知識

「剛毅木訥」が記された「論語」は儒教の経書「四書」の一つで、他には「大学」「中庸」「孟子」があります。「論語」は孔子と弟子による書物の作品群、「大学」は孔子と弟子・曾参による書物、「中庸」は儒教の経典である「経書」の一つ「礼記」に書かれた1篇、「孟子」は儒学者・孟子の名を冠した書物となります。

剛毅木訥の難易度

「剛毅木訥」は漢字検定1級から10級相当の文字組み合わせで、”訥”は1級、”毅”は準1級でそれぞれ大学一般レベル、”剛”は準2級で高校レベル、”木”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

剛毅木訥のまとめ

「剛毅木訥」は、無口だが芯が強くて飾り気ないという性格です。主に男性に使われる四字熟語で、無駄話をせずに真剣に仕事に取り組んでいたり、弱音などを吐かずに意志を強く持つ人の事です。よって、イメージとしては昭和の男や寡黙な男といった感じが近いのではないでしょうか。

彼はまさに剛毅朴訥だ
最新情報をチェックしよう!