【一言半句(いちごんはんく)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

一言半句(いちごんはんく)

「一言半句」とは「少しの言葉やちょっとした言葉」といった意味になります。要するに、言葉が少ないという使われ方がされ、言葉数が少ない無口な人、または余計な事を話さない人などに使います。類語が多い事でも知られ、片言隻語・一言一句など多数あるので、それらと混同しないように気を付けて下さい。それでは、「一言半句」の解説に入らせて頂きます。

一言半句の意味

「一言半句」の意味は以下の通りです。
・少しの言葉。ちょっとした言葉。僅かな言葉。
・言葉を疎かに扱わない喩え。
・「片言隻句」「片言隻語」なども同義。
・「いちげんはんく」とも読む。
”一言”は「一つの言葉」「短い言葉」「一語」、”半句”は「一言にも届かない言葉」「一句の半分」となり、一言よりもさらに短い言葉が「一事半句」です。そこから、少しの言葉といった意味合いですが、実際に使う際には、「弱音を一言半句も洩らさない」といった風に「ない」を使って否定的になるのが一般的です。従って、「一言半句も疎かにしない」「一言半句も話さない」「一言半句も言葉が出ない」といった形になります。因みに、対義語は「千言万語」で非常に沢山の言葉という意味になります。

一言半句の由来・出典

「一言半句」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、戦国時代の相模国の後北条氏が定めた家訓「早雲寺殿廿一箇条」(17世紀初旬頃)に文言が記されています。

一言半句の類義語・同義語

「一言半句」の類義語には、「一行半句」「一言一句」などが挙げられます。

一言半句の使い方・例文

例文1.浮気をした妻から一言半句も謝罪もなく、これが決定代となり離婚が成立した。
例文2.反抗期の娘はどんなに自分が悪くても一言半句も謝らない頑固者で、きっと将来苦労するだろう。
例文3.学生時代の友人は無口で一言半句も積極的に話さない性格だったが、今思うと実にいい性格だったと懐かしい。
例文4.自称半グレな知人は、対立組織に捕まった時も一言半句も内情を洩らさなかったと自慢げに語っているが、一緒に捕まった仲間からは恐怖のあまり放尿で漏らしたと聞いている。
例文5.職場で存在が浮いているので、一日勤務しても一言半句も話さないのが日常だ。
少しも話さないといった形で「一言半句」を使った例文です。

一言半句の会話例

男性
なんで、いつも部屋を散らかすんだよ。掃除は二人でやるって、最初に同棲する時のルールだったろう!
女性
私の方が仕事が忙しいんだから、仕方がないでしょう。あなたは綺麗好きなんだから、気が付いたらやればいいじゃない!
男性
少しも反省しないな。普通は謝るものなのに、一言半句もないよな、いつも!
女性
あー、煩い煩い。もう、さっさと出て行ってよ!

掃除を巡って同棲している恋人同士がケンカに発展するやり取りです。

一言半句の豆知識

「一言半句」から”一言”に関連する四字熟語は、一言や批評で他人の弱点を突く「寸鉄殺人」、寡黙な人も重みある言葉「百黙一言」、ほんの少しの言葉「片言隻語」、言葉を大切にする喩え「一言一句」、一言で人々が納得する判決を下す「片言折獄」などがあります。

一言半句の難易度

「一言半句」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”句”は6級で小学校高学年レベル、”言”と”半”は9級、”一”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

一言半句のまとめ

「一言半句」は、”一言”と一言の半分の”半句”を合わせて「少しの言葉」「ちょっとした言葉」といった意味の四字熟語です。「一言半句も疎かにしない」など「一言半句も~ない」という形で否定的に用いるのが一般的です。

彼の残した言葉は一言半句だった。
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