一宿一飯(いっしゅくいっぱん)
「一宿一飯」と聞いてどんなことを思い浮かべますか。旅館の一泊一食付きコースと思った人なんてまさかいませんよね。いや、完全に間違っているとは言い切れないのですが、昔の義理堅い人たちは、そこから派生してもう一つの意味をメインとして使っていました。今回はそちらの意味の「一宿一飯」について解説していきたいと思います。
一宿一飯の意味
「一宿一飯」とは、ちょっとした他人からの恩も忘れてはいけないという考え方を表します。それ以外では冒頭に書いたように、一晩泊めてもらい一食ご馳走になるという意味もあります。
一宿一飯の由来・出典
元々は、通りすがりに一晩泊めてもらい、一食の食事をご馳走になるという意味でしたが、そこから派生して、些細な恩も忘れてはいけないという意味でも使われるようになりました。
一宿一飯の類義語・同義語
「一宿一飯」の類語には、「一言芳恩」や「一飯千金」などが挙げられます。
一宿一飯の使い方・例文
例文1.ここは昨日、私が通りすがりに一宿一飯にあずかった宿だ。
例文2.一宿一飯の精神で恩返しをしよう。
例文3.一人一人が一宿一飯を心がけるといい行いが循環する。
例文4.彼の一宿一飯の精神は誰もが見習うべきだ。
例文5.彼は一宿一飯の考えを世に普及しようとしている。
感謝の気持ちを忘れないようにしたいですね。
一宿一飯の会話例
恩を忘れないことは大事なことですね。
一宿一飯の豆知識
この言葉は、博徒の仲間内でよく用いられていた言葉です。
一宿一飯の難易度
「一宿一飯」は漢字検定準二級以下の簡単な四字熟語です。
一宿一飯のまとめ
今回は、「他人からの小さな恩も忘れてはいけない」という意味の「一宿一飯」について解説しました。「一宿一飯」の精神は、現在のような人と人とのつながりが薄くなった時代では、より一層大切になってくる考えだと思います。関わる人の数が少なくなるからこそ、その一人一人から受ける恩はしっかりと返していく必要があるのではないでしょうか。