【風雲之志(ふううんのこころざし)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

風雲之志(ふううんのこころざし)

歴史に名を遺す偉大な人物とは、大なり小なり人とは違う志や気概を持ち合わせているものです。単なる志ではなく、その前に”風雲”と付く事から、より強固な意志や豪快さをを感じ取れます。そんな四字熟語「風雲之志」についての解説となります。

風雲之志の意味

「風雲之志」の意味は以下の通りです。
・時代の流れに乗って何か大きな事を成し遂げようとする野心
・時流が傾く時や世の中の変化を感じ取り、その流れから功名を得ようとする野望。
・諺「風雲の志」の事。
端的に言うなら、時代に乗じた野望、或いは時代に応じた出世欲的な四字熟語が「風雲之志」です。現状に満足せず、虎視眈々と上に行くチャンスを狙っている状態です。”風雲”は「風と雲」「何か起こりそうな情勢」「竜が風と雲を得て天に昇る」、”志”は「目的や目標」「相手を思う気持ち」等の意味があります。そこから、現代では大きな野望がある人を「風雲之志を持ち合わせている」と表現したりします。

風雲之志の由来・出典

「風雲之志」の由来は、中国南北朝時代の文学者・ユシンの文学作品とされていますが、作品名などは不明です。

風雲之志の類義語・同義語

「風雲之志」の類義語には、「風雲之器 」「大鳳之志」などが挙げられます。

風雲之志の使い方・例文

例文1.ダークホースとされた泡沫候補のお騒がせタレントがまさかの都知事選挙に当選し、記者会見では風雲之志による勝利だと声高に主張した。
例文2.進学校などは風雲之志を持ち合わせる生徒が大変多い。
例文3.貧しい家の生まれというコンプレックスを抱えながら、風雲之志を糧に巨大企業の社長にまでなり上がった。
例文4.どんなに失敗しても、次なる機会を狙って風雲之志だけは胸奥にしまっておく必要がある。
例文5.「男なら風雲之志を持て」が口癖だった父が、長年のアルコール浸りが原因で入院し、今度は弱音しか声にしなくなった。
風雲之志を使った例文となります。

風雲之志の会話例

男性
今度の昇進試験に受けるんだって?今回から難しいみたいだよ。
女性
はい。私、こう見えても野心家なんで受けるんです。今がチャンス到来です。
男性
そういう見方もあるね。
女性
そうですよ。入社した時から風雲之志を持って、そのチャンスがやってきたんです。

野心を持った女性が風雲之志を持って試験を受ける話をしている会話例です。

風雲之志の豆知識

「風雲之志」だけでなく、”風雲”を使った四字熟語には「風雲月露」「風雲際会」「風雲之会」「風雲之器」等があります。これらの共通点は、大半で”風雲”が野心家や実力者という同じ意味や喩えとして扱われています。しかし、「風雲月露」だけは、風の雲と月光の露で自然の風景の喩えとなります。

風雲之志の難易度

「風雲之志」は漢字検定準1級から9級相当で、大学・一般から小学校レベルの四字熟語となります。”之”だけ大学・一般レベル、他三文字は小学校で習う漢字です。

風雲之志のまとめ

「風雲之志」は、時代の流れに乗って大きな事を成し遂げる野心や野望という意味から、野心家や実力者などの喩えで用いられる四字熟語です。”風雲”をどの様に解釈するかで多少意味合いが違ってきますが、現代では「出世欲が強い人」と同義とするのが最も近い表現かもしれません。

風雲之志をもって仕事をする女性
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