【山高水長(さんこうすいちょう)】の意味と例文と使い方

【山高水長(さんこうすいちょう)】

「さんこう」と耳にすると、「三高」を想像する人も多いのではないでしょうか? かつてはモテる男性の条件として高収入・高学歴・高身長から「三高」(3高・3K)が絶対条件だったのです。閑話休題。今回の四字熟語は「山高水長」で”山高”を「さんこう」と読みます。アウトドアや登山が好きなら珍しくないでしょうが、一般的にはあまり日常的な言葉ではないですよね。そこに”水長”を付け足すと、大自然を象徴する言葉となるのか、それともまったく関係がない言葉なのか興味が出てきますよね。では、一体どのような意味があるのか調べてみました。

山高水長の意味

「山高水長」の意味は以下の通りです。
・山が高くそびえ川が流れるのは永遠なので、偉大な人の功績は永遠に語り継がれる。
・山と川がいつまでもある様に、素晴らしい人の功績や名声は後世に受け継がれる事から、高潔な人格の喩え。
・聖人君子の徳が後にまで長く語られる事を、大自然の山と川が永久にあるものとして喩えた。
簡単なようで少々分かり辛い「山高水長」ですが、山がいつまでも高く川の水もずっと流れている様から、偉大な人物の功績や名声・品性などは山や川と同じ様に自然と永遠に語り継がれるという意味があります。そこから、高潔な人格者の喩えとなります。”山高”は「山が高くそびえる」から「人々が功績を見上げる」、“水長”は「川の水が流れ続ける」から「いつまでも絶えない」となります。もう少しくだけた表現なら、偉大な人物を山にその功績を川の流れに見立てると、いつまでも人々の身近にあり記憶と共に生きる(残る)と解釈できます。

山高水長の由来・出典

「山高水長」の由来は、中国北宋の政治家・范仲淹の「厳先生祠堂記」となります。

山高水長の類義語・同義語

「山高水長」の類義語には、「永垂不朽」「永存不朽」「千古不磨」などが挙げられます。

山高水長の使い方・例文

例文1.コロナ騒動に尽力を注いだ医者や学者の名は山高水長となり、今後も語り継がれるだろう。
例文2.山高水長となっている日本の偉人は夏目漱石や織田信長や杉田玄白など枚挙にいとまがない。
例文3.水害から人々を守った自衛隊や消防隊は、山高水長として地元のヒーローになった。
例文4.東京五輪で金メダルを獲得したら山高水長となるのは確実だ。
例文5.親兄弟や親せきに一人でも山高水長と誇れる人がいたら良かったが、我が家の家系は存在すら隠したい人ばかり集まっている。
何か一つでも山高水長と誇れる才能が欲しいですね。

山高水長の会話例

男性
知ってる? 経理の〇○さんって、学生時代に世界チャンピオンだったみたい!
女性
本当ですか? 何の世界チャンピオン?
男性
確かボードゲームって言っていたよ。
女性
うーん微妙ですけど、その界隈では山高水長な人なんですよね。

ボードゲームで山高水長ということはかなりの策略家と見ます。

山高水長の豆知識

「山高水長」は功績が永遠に受け継がれるという意味で偉人を称える際に用いられますが、この様な永遠に関係する四字熟語は、「百世不磨」「千古不変」「千古不朽」「万古不易」「永久不変」「不朽不滅」などがあります。これらは基本的には永遠に変化・消滅しないという意味です。「三高水長」は功績などが永遠と限定しているので、その辺りの解釈が微妙に異なります。

山高水長の難易度

「山高水長」は漢字検定9級から10級相当で、小学校低学年レベルの容易な四字熟語となります。

山高水長のまとめ

「山高水長」は、自然にそびえる高い山や川の流れから、偉大な人物の功績は永遠に語られるという意味で、偉人を称える際に用いる四字熟語です。また、そこから高潔な人の喩えでもあり、要は素晴らしい偉人を「山高水長」と表現します。

山高水長のように永く語り継がれる
最新情報をチェックしよう!