【和魂漢才(わこんかんさい)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

和魂漢才(わこんかんさい)

「和魂漢才」とは「日本の精神性と中国の学問を合わせた平安時代に誕生した概念」です。日本が中国から大きな影響を受けているのは間違いありませんが、それを具体的に表しているのが「和魂漢才」です。中国の途方もない歴史から誕生した知識を応用させ、新たに独自発展した事で日本も大きく成長を遂げたのでしょう。

和魂漢才の意味

「和魂漢才」の意味は以下の通りです。
 ・日本固有の精神と中国伝来の学問。
 ・日本の精神「大和魂」と中国の学問「漢才」を合わせた概念で、日本の精神と中国の学問を兼ね備える事。
”和魂”は「日本の精神」「大和魂」、”漢才”は「中国の学問や知識」で、二つを合わせて心や精神は日本人として大和魂を持ちつつ中国の学問を活用するという概念が「和魂漢才」です。要するに二つの良い点を合わせたり、或いは兼ね備えるべきという考えです。当時は中国の影響があまりにも大きく、それを認めつつも精神的な面は日本人としてのプライドを保つべきといったところでしょう。

和魂漢才の由来・出典

「和魂漢才」の由来は平安時代の貴族・菅原道真の教訓書「菅家遺誡」となります。

和魂漢才の類義語・同義語

「和魂漢才」の類義語には、「和魂洋才」などが挙げられます。

和魂漢才の使い方・例文

例文1.中国の技術を受け継ぎ、そして追い抜いて和魂漢才が完成したと思ったら、再び中国経済に追い抜かれてしまったのは残念でならない。
例文2.和魂漢才も所詮は一時的なもので、本当に双方の良い面を合わせるのは困難極まりない。
例文3.欧米好きとしては和魂漢才というよりも和魂洋才の方がしっくりくる気がする。
例文4.和魂漢才、中華街の中華料理などは正に和風中華と言える味付けだ。
例文5.和魂漢才、しかしサッカーや野球など球技に関しては中国から学ぶ点は限りなくゼロに近い。
「和魂漢才」を使った例文となります。

和魂漢才の会話例

男性
韓国アイドルが人気だけど、中国アイドルが人気にならないのは一体何故かな?
女性
そう言えば不思議ね。中国の方が美男美女が多いイメージだけど。
男性
中国とは大昔から強い影響を受けた和魂漢才があるから、芸能までは日本独自にするべきというプライドがあるのかな?
女性
それは違うんじゃない。中国の芸能界って、そもそも日本市場を相手にしていないわよね。それが韓国との違いでしょう。

韓国や中国の芸能事情について会話をしています。

和魂漢才の豆知識

「和魂漢才」から”魂”に関する四字熟語は、野球において投手が一球一球に精神を集中する「一球入魂」、人間の魂は不滅で肉体が死んでも存在する「霊魂不滅」、武士の精神と商人としての抜け目ない才能を併せ持つ「士魂商才」などがあります。

和魂漢才の難易度

「和魂漢才」は漢字検定3級から9級相当の文字組み合わせで、”魂”は3級で中学卒業レベル、”和”と”漢”は8級で小学校中学年レベル、”才”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

和魂漢才のまとめ

「和魂漢才」は日本人として大和魂を持ちながら中国の学問を取り入れる事で、二つの良い面を合わせる日中合体のような概念です。平安時代の頃に誕生した概念とされ、その後の経済や文化的な側面では日本の発展に大きな影響を与えたのは疑いの余地がありません。

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