【南柯之夢(なんかのゆめ)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

南柯之夢(なんかのゆめ)

「南柯之夢」とは、「世の中の栄枯盛衰が夢のようにはかないことのたとえ」です。どんなに素晴らしい栄光や実績も一瞬の儚い出来事でありずっと続かずにいつかは滅びます。そんな意味を持っている「南柯之夢」の解説です。

南柯之夢の意味

南柯之夢の意味は以下の通りです。
・儚いこと
・どんな繁栄もいつかは滅びてしまうこと
・とりとめのない夢のこと
本来の故事としては中国唐の時代に淳于棼(じゅんうふん)という男性が槐(えんじゅ)の木の下で寝ている間に大槐安国という国の娘と結婚をして南柯郡の郡守となり何不自由なく生活ができたという夢を見た。目覚めてみると槐の木の下に二つの穴があり、1つは大きな蟻の穴で大槐安国を表して中にいるて大きなアリは槐安国王を示していた。また、もう一つの穴は南の枝に通じていて、これが南柯郡を示していた。
ここから「南柯之夢」という四字熟語として現在でも使われるようになったそうです。

南柯之夢の由来・出典

「南柯之夢」の出典は、中国 唐代の伝奇小説「南柯太守伝」(李公佐(りこうさ)作)からです。

南柯之夢の類義語・同義語

「南柯之夢」の類義語には、「槐安(かいあん)の夢」「諸行無常」「盛者必衰」などの言葉が挙げられます。

南柯之夢の使い方・例文

例文1.南柯之夢じゃないけど、人生は一度きりだから楽しまないと。
例文2.今の政権も南柯之夢のように一時的な繁栄に過ぎない。
例文3.長い人類の歴史も地球の歴史から見たら南柯之夢に過ぎない。
例文4.南柯之夢と言われるけれど、今の自分は毎日が退屈で1日がとても長く感じる。
例文5.南柯之夢を座右の銘として日々大切に過ごしている。
「南柯之夢」を使った例文となります。

南柯之夢の会話例

男性
仮想通貨で先月は会社の給与以上の利益が出たんだよね。
女性
それはすごいラッキーじゃない。
男性
このまま会社辞めて自由に生きていこうかな。
女性
仮想通貨なんて南柯之夢に過ぎないんだから真面目に働きなさい。

会社内での会話です。

南柯之夢の豆知識

ちなみに由来に出てくる槐(えんじゅ)は日本に8世紀ごろ持ち込まれて生薬として止血剤や高血圧に用いられたそうです。

南柯之夢の難易度

「南柯之夢」は漢字検定1級から9級相当の文字組み合わせで、”南”は9級で小学2年生レベル、”柯”は1級で大学・一般レベル、”之”は準1級で大学・一般レベル、”夢”は6級で小学5年生レベル、の四字熟語となります。

南柯之夢のまとめ

人生は長いようで短く気づいた時には年齢を重ねているものです。明日世界がどうなっているかは誰にもわかりません。儚いからこそ美しいのが人生です。悔いのない今日を過ごしましょう。

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