【一日三秋(いちじつさんしゅう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

一日三秋(いちじつさんしゅう)

恋愛真っ只中の二人に紹介したい四字熟語が「一日三秋」です。一日顔を合わさないだけでも寂しくて仕方がない。まるで何年も会っていないような恋い焦がれる気持ちを代弁していると言っても、決してオーバーではありません。それでは、恋人同士にお勧めな「一日三秋」の解説となります。

一日三秋の意味

「一日三秋」の意味は以下の通りです。
・一日会わないだけで三年も会っていないと錯覚するほど、相手への愛情が深い。
・相手を強く恋しく思う気持ち。恋い慕う気持ちや待ち焦がれる強い感情。
・暫く会っていない相手との再会が楽しみな事。
・「一日千秋」も同義となる。
基本的には恋人や夫婦、或いは恋い焦がれる相手に使いますが、同性同士の友人知人でも数年振りの再会など待ち遠しい時には使用します。”一日”は文字通りそのまま「一日」で、”三秋”は「秋が三回過ぎる」から「三年」となり、「一日会っていないだけで、三年も会っていないと感じるほど長く感じる」で、上記の様な意味となります。同義となる「一日千秋」は、”千秋”が「千年」となりますが、基本的には言葉上の年数違いであり、意味としてはどちらも同じとなります。

一日三秋の由来・出典

「一日三秋」の由来は、中国春秋時代の思想家・孔子による中国最古の詩集「詩経」の「王風・采葛」となります。

一日三秋の類義語・同義語

「一日三秋」の類義語には、「一刻千秋」「三秋之思」などが挙げられます。

一日三秋の使い方・例文

例文1.高校時代の彼女とは大学進学で離れ離れになるので、これから毎日が一日三秋な思いが膨らむと思うと、ノイローゼになりそうでやっていける自信が既にない。
例文2.刑務所から出てきた兄との10年振りの再会は、一日三秋な感動的なものは一切なく、タバコとお金をせがまれた後は、すぐにどこかに消えてしまった。
例文3.遠距離恋愛の彼女と三カ月振りの再開は、双方が一日三秋な思いが爆発し、終始ベタベタ状態だった。
例文4.クラスが別々な彼女は一日三秋どころか、数時間逢えないだけでも熱烈な愛情表現をしてくる。
例文5.女性にはすっかり懲りた独身の中年オヤジにとって、一日三秋と呼べるほど待ち焦がれる物は焼酎しかない。
恋愛やそれ以外にも「一日三秋」を使った例文となります。

一日三秋の会話例

男性
やばいなー。もう何年も彼女がいないよ。
女性
じゃあ、逆にいずれ出会う将来の伴侶に、一日三秋な空想めいた思いが過剰に膨らむんじゃないですか?
男性
どうなんだろう。女性と話すのも、最近はめっきり少ないからなー!
女性
そうですか…。ん、あのー私も女性なんですけど。

恋人が居ない事を嘆く男性と、それをフォローする女性との会話です。

一日三秋の豆知識

「一日三秋」から同じように”一日”を使うのは、「一日九回」「一日九遷」「一日千里」「一日片時」「十年一日」などがあります。これらは”一日”を日数の1日とするか、または便宜上使用しているだけに分けられます。”三秋”を使ったのは「一日三秋」しかありません。 

一日三秋の難易度

「一日三秋」は漢字検定9級から10級相当の文字組み合わせで、小学校低学年レベルの四字熟語となります。

一日三秋のまとめ

「一日三秋」は、恋人同士など愛しい相手に逢えない気持ちを表現したもので、一日会っていないだけで三年会っていないと錯覚するような強い愛情の事です。恋や愛する気持ちだけでなく、純粋に何年も会っていない家族や兄弟に友人同士などで使っても間違いではないですが、やはり情愛の喩えとも言われるので、恋人や夫婦同士に使うのが望ましいです。

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