【鼓腹撃壌(こふくげきじょう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

【鼓腹撃壌(こふくげきじょう)】

一見すると物騒な雰囲気や意味があると想像しますが、実は平和や安定を喩えた四字熟語が「鼓腹撃壌」です。ですから、「安穏無事」や「天下泰平」と同じような言葉なのですが、なかなか理解し難いですよね。それでは、なぜその様な意味を用いるのか調べてみました。

鼓腹撃壌の意味

「鼓腹撃壌」の意味は以下の通りです。
・人々が平和で安楽な暮らしを楽しんでいる。
・善い政治のおかげで、人民が平和に暮らしている様子。平和に暮らす喩え。
・食べ物が十分にあるので満腹になった人々が地面を叩き喜んだ事から、人々が平和な生活を楽しんでいる。
・反対にした「撃壌鼓腹」も同義。
”鼓腹”は「腹つづみを打つ」「世の中が平和で食べ物が十分ある」、”撃壌”は「大地を踏み拍子をとり歌う」「世の中が平和」となり、総じて上記の様な意味合いとなります。食べ物が沢山あるのでお腹が一杯になった後は歌い地面を叩き幸せを満喫している様子です。そこから、世の中が平和、人生に不満なく謳歌している、人生を楽しもうといった喩えとなります。

鼓腹撃壌の由来・出典

「鼓腹撃壌」の由来は、中国の歴史本「十八史略」の「五帝」となります。また、歴史書「史記」の「五帝」も同じ中身となります。

鼓腹撃壌の類義語・同義語

「鼓腹撃壌」の類義語には、「撃壌之歌」「天下泰平」「尭風舜雨」などが挙げられます。

鼓腹撃壌の使い方・例文

例文1.ビールを飲む目の前には妻がいて、その隣では子供たちがスマホを弄っている。こんな当たり前な日常が私の鼓腹撃壌で、末永く続く事を願っている。
例文2.日本は何だかんだ言っても、結局は鼓腹撃壌でどの国よりも平和なので、国民も政治家も感覚がマヒしている。
例文3.アメリカの暴動を見ていると、鼓腹撃壌となる安堵の日々はまだまだ当面先になりそうだ。
例文4.アメリカは銃社会なので、鼓腹撃壌を願っても現実は難しそうだ。
例文5.少しでも人々が鼓腹撃壌になる事を願い、コンビニに行った時は募金を積極的にしている。
世界が鼓腹撃壌になるように私も募金は積極的にしています。

鼓腹撃壌の会話例

男性
今日も無事に一日が終わったね。月曜有休だから三連休だ!
女性
いいなー。どこか行くんですか?
男性
家に閉じ籠って、三日間飲んだくれるよ。
女性
それこそ鼓腹撃壌ですよね。私も今度やります。

鼓腹撃壌に休日を過ごせることは幸せなことですね。

鼓腹撃壌の豆知識

「鼓腹撃壌」の”鼓腹”は「腹つづみを打つ」だが、そもそも「腹つづみ」とは「腹一杯で腹を叩く行為」「腹を鼓として叩く」となります。「鼓」は日本の伝統楽器で、片手で叩く小さな太鼓の様なリズムを取るものです。発祥はインドで中国に伝わり、その後日本に入ったとされています。因みに、”鼓腹”を使った他の四字熟語は「含哺鼓腹」、”撃壌”は「撃壌之歌 」となります。

鼓腹撃壌の難易度

「鼓腹撃壌」は漢字検定準2級5級相当で、高校在学から小学校高学年レベルの四字熟語となります。

鼓腹撃壌のまとめ

「鼓腹撃壌」は、人々が安楽で人生を楽しんでいる事から、人生を謳歌する喩えとなる四字熟語です。食べ物で満腹になった後は腹を叩き歌を歌う。そんな日々は平和で幸せだからできるので、現在でも幸せな日常などを「鼓腹撃壌」と喩えて使用します。

鼓腹撃壌に寄り添いあう
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