【家内安全(かないあんぜん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

家内安全(かないあんぜん)

普段は信心深くなくてもお正月だけは初詣に出掛けたり、受験時期や病気で入院したら途端に祈願をする人も多いですよね。日本は仏教国なので全国津々浦々に寺院が点在し、いつでもお参りやお願いができます。家族の健康である「家内安全」だけでなく、安産祈願・縁結び・商売繁盛など神頼みは多々ありますし、何より「苦しい時の神頼み」という諺もあるほどです。そんな、神様にお願いする「家内安全」についての解説となります。

家内安全の意味

「家内安全」の意味は以下の通りです。
・家族に事故や病気・怪我などがない事。家族全員が息災である。
・神社で家族の安全や健康を祈願する行為。
”家内”は「家の中」「家族」「妻」、”安全”は「危険がない」「平穏無事」「身の危険を感じたり物が盗まれるなどの心配がない」となり、家族全員に事故や病気などの不幸がない状態を「家内安全」と言います。一般的には神社などで初詣として「家内安全の祈願」をするのが多く、その際には「無病息災」や「家族円満」も一緒にお願いします。またお守りとしても「家内安全」は有名で、他にも「交通安全」「健康祈願」「長寿祈願」「恋愛成就」「安産祈願」といった種類があります。実際の使用例としては、「家内安全を祈る」「家内安全をお願いする」といった形が一般的です。因みに、”家内”は妻という意味もあるので、妻の健康などを祈願するものと誤って理解している人も多いですが、それは間違いです。

家内安全の由来・出典

「家内安全」の由来は、寺院と関係深い事から仏教と密接な言葉であるのは間違いありませんが、それ以上は残念ながら不明です。文献としては、近代日本の小説家・坪内逍遙の「当世書生気質」(1885年)などに文言が記されています。

家内安全の類義語・同義語

「家内安全」の類義語には、「健康第一」「無病息災」「家庭円満」などが挙げられます。

家内安全の使い方・例文

例文1.家族で初詣に出掛け、家内安全をお願いした。
例文2.アメリカからの留学生に日本の伝統行事として、神社のお参りや家内安全を教えた。
例文3.去年は結婚をしたので、初詣は妻と一緒に家内安全をお願いした。
例文4.コロナや震災を経験し、家内安全こそ最も大事だと痛感した人々が多いだろう。
例文5.どんなに辛い肉体労働も家内安全で家族を養う為だと思うと、平気で頑張れる。
祈願としての「家内安全」を使った例文となります。

家内安全の会話例

男性
今年の初詣だけど、コロナも心配だし、行かなくていいよね?
女性
ちょっと、あなたにとって家族とは何なの? 家族に不幸が起こってもいいっていうの? 私は許せない!
男性
ちょっと落ち着けよ。誰もそんな事は言ってないだろ! 俺は仕事よりも家内安全、家族第一主義だぞ!
女性
もう、あなたったら!私もあなたが第一よ。

夫が初詣を中止しようと言った事で、妻と軽い言い争いに発展します。

家内安全の豆知識

仏像には様々な種類がありますが、その中で「家内安全」をご利益としているのは「勢至菩薩」「孔雀明王」「帝釈天」となります。ですから、「家内安全の祈願」で仏像に手を合わせるなら、本来はこの三体にするのが正しいそうです。

家内安全の難易度

「家内安全」は漢字検定8級から9級相当の文字組み合わせで、”安”と”全”は8級で小学校中学年レベル、”家”と”内”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

家内安全のまとめ

「家内安全」は家族が健康で事故や病気が無い事で、神社などで祈るのは「家内安全の祈願」となります。初詣でお願いするのが一般的で、その際には「無病息災」や「家族円満」なども一緒に祈願します。

家内安全とは程遠い環境だ
最新情報をチェックしよう!