【開眼供養(かいげんくよう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

開眼供養(かいげんくよう)

日本は仏教と繋がり深い社会なので、どんなにそれを否定しても関連する行事や生活様式を避ける事は不可能で、両親が亡くなれば葬式を営みお墓に埋葬するのです。一方、キリスト教など他の宗教だから関係ないとしても、友人知人から知り合いまで全員の冠婚葬祭が仏教と無関係とは言えないですよね。何より、お正月やお盆、子供の日などの祝日などは仏教から派生したもので、我々の社会は仏教に雁字搦めにされているのです。今回の「開眼供養」も仏教と関わりがある言葉で、一体どのようなものなのか調べてみました。

開眼供養の意味

「開眼供養」の意味は以下の通りです。
・新しい仏像を供養する為に、最後に眼を描き仏に魂を迎える儀式。
・葬儀用語で、仏壇などを購入した際に僧侶を招きお経を読んでもらう法要の事。
・「開眼法要」も同義となる。
”開眼”は「目が見えるようになる」「真理を悟る」「仏像を供養し眼を入れて魂を迎える」、”供養”は「死者の冥福を祈る法会」「死者に供物を供える」となります。”開眼”と”供養”はどちらも仏教用語でもあり、宗教と繋がりが深い言葉です。そこから現在は主に二つの意味があり、一つは元々の意味でもある新しく造られた仏像や仏画などを供養する行為として、最後に目を描き入れ仏に魂を迎える事で、その一連の儀式です。例えば、752年に行われた東大寺の大仏の開眼会には当時の天皇など錚々たる人達が1万人余り参列したと言われています。もう一つは、葬儀用語としての「開眼供養」で、お墓や仏壇を新しく建てた時や完成した時に行われる法要です。別名「開眼法要」「入魂式」「魂入れ」とも呼ばれ、新しいお墓などは、僧侶がお経を読み墓石に魂を入れる儀式を行う事で、始めて礼拝対象になります。さらに深掘りすると、当初は仏像などに眼を描く事でしたが、段々と仏像を購入する人も少なくなり、いつからか法要として「開眼供養」が組み込まれたと推測できます。現在は仏壇を購入した時、又は四十九日法要や一周忌法要などで「開眼供養」が行われ、使い方としては「開眼供養を執行する」といった形になります。因みに、お墓を閉じる法要を「閉眼供養」と言います。

開眼供養の由来・出典

「開眼供養」の由来は、残念ながら不明です。”開眼”は平安時代初期の勅撰史書「続日本紀」、”供養”は奈良時代の歴史書「日本書記」などに文言が記されています。

開眼供養の類義語・同義語

「開眼供養」の類義語には、「落成法要」「回忌法要」「埋葬供養」などが挙げられます。

開眼供養の使い方・例文

例文1.亡くなった父のお墓を購入する運びとなり、開眼供養の段取りや日程調整を家族で行った。
例文2.母の開眼供養が執行され、姉もやっとほっと一安心したのか少し気持ちが落ち着いてきた。
例文3.開眼供養の開眼とは、仏教の悟りを開くという意味でもある。
例文4.近所のお寺では、新たな仏像の開眼供養が行われていた。
例文5.仏教でも浄土真宗は開眼供養を行わず、代わりに慶事の法要を行う。
「開眼供養」の解説めいた例文となります。

開眼供養の会話例

男性
そう言えば、来週は四十九日法要か。早いものだな。
女性
そうね。その時に開眼供養も一緒に行われるのよ。
男性
そうだった。すっかり忘れていたよ。子供達には知らせてある?
女性
大丈夫。その日は帰りが遅くなるって言ってあるから。

四十九日法要の日が迫り、その時に開眼供養も一緒に行われるという会話を中年夫婦がしています。

開眼供養の豆知識

「開眼供養」から”法要”について深掘りした解説となります。”法要”は元々はお釈迦さまの教えを知る事でした。それが法事や仏教に関する行事についても呼ばれるようになります。一般的には、死者を供養する儀式で法事・仏事の事です。人が亡くなった日である”忌日”から49日目に行う法要が「四十九日法要」(又は四十九日)で、故人の来世の行き先が決まる事から最も重要と位置付けられています。通常は大人のみが出席し、同居していない孫などは欠席しても問題ありません。

開眼供養の難易度

「開眼供養」は漢字検定5級から8級相当の文字組み合わせで、”供”は5級、”眼”は6級で小学校高学年レベル、”養”は7級、”開”は8級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

開眼供養のまとめ

「開眼供養」は、仏教や法事・法要と非常に繋がりがある言葉で、新しい仏壇に眼を入れて魂を迎える事やお墓を購入した時の法要という意味もあります。要するに、仏壇や墓石や仏像などに魂(仏様)を入れる行為や儀式などが「開眼供養」や「開眼法要」です。

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