【珍味佳肴(ちんみかこう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

珍味佳肴(ちんみかこう)

「珍味佳肴」とは「珍しい食べ物でありご馳走の事」です。”珍味”という言葉には様々な意味合いがあるので、人によっては苦手に感じるかも知れません。逆に酒呑みなら、つまみとして好物という人もいるでしょう。コンビニなどで手軽に購入できるサキイカや貝柱などの加工食品だけでなく、高級なウニやイクラ、他にもゲテモノ系食品を”珍味”とするなど、実に多様なのが珍味の楽しみでもあります。この様にある意味で、現代の食品事情に影響や左右されたのが”珍味”であり「珍味佳肴」なのかも知れません。それでは、詳しい解説に入らせて頂きます。

珍味佳肴の意味

「珍味佳肴」の意味は以下の通りです。
・珍しい食材のご馳走。めったに食べられないご馳走。
・珍しい味の食べ物と肴。大層なご馳走。
・「珍味嘉肴」とも書く。
”珍味”は「珍しい味」「変わった美味い食べ物」、”佳肴”は「酒の肴」「美味しい料理」となり、普段はなかなか食べられない変わった味ながら美味しい食べ物が「珍味佳肴」です。よって、「珍味佳肴」はご馳走なので、そこから、味がいい・美味しい・絶品・贅沢などのニュアンスも含まれています。現在の感覚だと”珍味”は酒のつまみ的な食べ物から、サキイカの燻製・ビーフジャーキーなどを想像する人もいますが、本来は滅多に食べられない物全般であり、ご馳走として重宝されていました。従って、居酒屋や小料理屋などで”珍味”というと、その土地や店ならではの滅多に食べられない貴重な天然食材を使った料理を提供するのが一般的です。例えば、焼肉屋さんならホルモンや貴重な部位など、寿司屋や海鮮店なら市場に出回らない魚や貝などを「珍味佳肴」とします。これらは酒呑みが好きなつまみであると同時に、ご馳走という意味合いもあります。一方、これらの食べ物はクセが強く、味付けも濃い場合が多いので、万人向けというよりも人を選ぶのも事実です。子供よりも大人向け、大人でも食通好みとされ、ある人にとっては最高のご馳走ですが、別の人はあまり口に合わないという場合が、特に現在の”珍味”と呼ばれる食べ物には当て嵌まる事が多くなっています。実際に文章などで使う際には、「珍味佳肴を扱う」「珍味佳肴を取り揃える」「珍味佳肴を満喫」「珍味佳肴を味わう」といった形になります。

珍味佳肴の由来・出典

「珍味佳肴」の由来は、残念ながら不明です。語源としては、”肴”は現在は酒呑みのつまみとして定着していますが、元々はおかずを「菜」(さい)と呼んでいました。それをお酒に合う料理として「酒菜」(さかな)となり、さらに「肴」に変わったと言われています。これも諸説ありますが、メインとなる御飯に合う魚料理の余りを酒飲み向けのつまみにした事から、魚と区別する為に「肴」にしたとも言われています。

珍味佳肴の類義語・同義語

「珍味佳肴」の類義語には、「美酒美肴」「肥酒大肉」「贅沢料理」などが挙げられます。

珍味佳肴の使い方・例文

例文1.久しぶりに実家に帰ったらテーブルの上が珍味佳肴だらけで豪勢にもてなされ、逆に生命保険でも掛けられているのかと不安から美味しく喉を通らなかった。
例文2.田舎から定期的に珍味佳肴がクール便で送られてくるが、少食なので食べきれずに困っている。
例文3.上司が高級店に連れていって珍味佳肴を食べさせてくれるが、コンビニやレトルト食品が好きな平成生まれの私は美味しいと感じず、正直迷惑なだけだが断る事も出来ない。
例文4.珍味佳肴を少しばかり食べる分にはいいが、あまり多く食べると体が悪くなりそうだ。
例文5.あと数年もしたら、昆虫が珍味佳肴として絶賛される日も近いだろう。
「珍味佳肴」を美味しいご馳走というだけでなく、苦手な人からの視点による文章となります。

珍味佳肴の会話例

男性
今日はご馳走なんだって?
女性
そうよ。私の実家から、美味しい食材が届いたの!
男性
どれどれ、ちょっと冷蔵庫を見せて! これは凄いね。珍味佳肴だらけだよ。今日は美味しいお酒が飲めそうだ!
女性
明日は仕事なんですから、あまり飲み過ぎないでよ。

妻の実家から「珍味佳肴」が大量に送られ、酒呑みの夫が喜ぶという会話です。

珍味佳肴の豆知識

「珍味佳肴」から日本の三大珍味についての解説です。その土地ならではの珍味は数多くありますが、一般的には愛知県のナマコのハラワタの塩辛「このわた」、長崎県のボラ卵巣を塩漬けにした「からすみ」、福井県の「塩ウニ」が三大珍味となります。因みに世界の三大珍味は「フォアグラ」(ガチョウやアヒルの肝臓)、「キャビア」(チョウザメの卵巣)、「トリュフ」(きのこ)です。

珍味佳肴の難易度

「珍味佳肴」は漢字検定準1級から8級相当の文字組み合わせで、”肴”は準1級で大学一般レベル、”佳”は3級で中学卒業レベル、”珍”は4級で中学レベル、”味”は8級で小学校中学年レベルの四字熟語となります。

珍味佳肴のまとめ

「珍味佳肴」は、滅多に食べられない美味しい食べ物やご馳走という意味です。”珍味”から酒のつまみという感覚が強いですが、それだけでなく、単純に入手が難しかったり高価な事からあまり食べない食べ物全般を指しています。専門店や地方ならではの食べ物を「珍味佳肴」として、例えば珍しい魚や肉の部位などをその様に扱い重宝しています。

お祝い事には珍味佳肴が振舞われる
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