【反哺之心(はんぽのこころ)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

反哺之心(はんぽのこころ)

「反哺之心」とは、「親に恩返しをすること」を表す四字熟語です。漢字からはあまり想像できない意味ですが、これは鳥に深く関係する四字熟語です。今回はそんな「反哺之心」の出典や解説をしていきます。

反哺之心の意味

反哺之心の意味は以下の通りです。
・親に恩返しをすること
・育ててくれた親に感謝をして親孝行すること
「反哺」はひなが親鳥に食べ物を口移しでもらっていたことに対して、成長した後に親鳥に口移しで餌をあげるようになるという一部の鳥類の習性のことです。「之心」は他人への思いやりの意味を持ちます。ここから親へ恩返しをするという意味になりました。
人の場合ですと、親に大事に育てられたり、学校に行くお金を出してもらったりとさまざまな形で愛情を受け取る場合があります。また親孝行には何かプレゼントをしたり、旅行に連れて行ったりとこちらもさまざまな形があります。鳥のように同じことはできなくても人は別の形で恩返しができます。
親がいなくなってからでは恩返しはできませんので、どんな形であれ親に感謝の気持ちを伝えることが大切なのではないでしょうか

反哺之心の由来・出典

「反哺之心」の出典は、中国唐代中期の詩人である白居易(はく きょい)の慈烏夜啼(じうやてい)からです。自分の母親を亡くした白居易が、親鳥をなくしたカラスが泣いているのを自分に重ねて「未盡反哺心(孝行の心が足りなかった)」と嘆いている一文があります。

反哺之心の類義語・同義語

「反哺之心」の類義語には、「烏鳥私」「三枝之礼」「慈烏反哺」「老莱斑衣」などの言葉が挙げられます。

反哺之心の使い方・例文

例文1.反哺之心で精いっぱいの感謝を込めて手紙を送った。
例文2.反哺之心で、ボーナスが出たのでそれを使って親に温泉旅行をプレゼントした。
例文3.親に反抗ばかりする人間だったが、反哺之心で親に家をプレゼントした。
例文4.普段はあまり会話をしない両親に反哺之心でディナーに連れて行った。
例文5.反哺之心は私には無縁であり、親に大切に育てられた記憶がない。
「反哺之心」を使った例文です。

反哺之心の会話例

男性
来週は母の日だけど、何をプレゼントするか決まってる?
女性
そういえばそんな日もあったわね。何にも考えてない。
男性
反哺之心で、恩返しできるのは親が生きてる間だけだよ。
女性
確かにそうだね。とりあえず新しい車でも買ってあげようかな。

母の日のプレゼントを考えている二人組の会話です。

反哺之心の豆知識

「反哺之心」はカラスを見て詠った詩ですが、カラスは漢名で慈鳥(じちょう)と書き、「慈烏反哺」といった四字熟語もあります。

反哺之心の難易度

「反哺之心」は漢字検定準1級から9級相当の文字組み合わせで、”反”は8級で小学3年生レベル、”哺”は2級で高校卒業レベル、”之”は準1級で大学・一般レベル、”心”は9級で小学2年生レベルの四字熟語です。

反哺之心のまとめ

いつか親孝行したいと思っていつも先延ばしにしてしまうことはないでしょうか。いつ何があるかわからない今日の状況で後悔しないためにも、今のうちにできる限りの親孝行をしてみてはいかがでしょうか。親孝行を意味する四字熟語である「反哺之心」の紹介でした。

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