【雲散霧消(うんさんむしょう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

雲散霧消(うんさんむしょう)

時々何もかも全て捨てて消え去りたいと、切に願う事ってありませんか? 実際は不可能なのは分かっているので、だからこそ消えたい。こんな気持ちって大人になるほど芽生えるものです。そんな心境に相応しいのが「雲散霧消」と思ってしまいます。それでは、より詳しい解説を始めていきます。

雲散霧消の意味

「雲散霧消」の意味は以下の通りです。
・物事が消えてなくなる。跡形もなく消える。あっさりと突然消える。
・雲が風で散り霧が晴れて消える様に、全てが消える。
”雲散”は「風で雲が散る」「跡形もなく消える」「集まっていたものが散り散りになる」、”霧消”は「霧が晴れて消える」「あっという間に消える」となり、上記の様な意味となります。要は、様々な事についてあっさり消えたり、跡形もなく消える事を「雲散霧消」となります。基本的には喩えとして使用するので、雲や霧など自然現象だけでなく、心情や実在する物などあらゆるもので使えて大変便利な言葉です。

雲散霧消の由来・出典

「雲散霧消」の由来は、残念ながら不明です。しかし、中国発祥であると推測できます。文献としては、明治時代の評論家・馬場辰猪の「信用の説」(1883年)などに文言が残されています。

雲散霧消の類義語・同義語

「雲散霧消」の類義語には、「雲消霧散」「雲散鳥没」「煙散霧消」などが挙げられます。

雲散霧消の使い方・例文

例文1.学生時代からの彼女が就職で東京に住み始めた途端、俺に対する気持ちは雲散霧消になったと告げられた。
例文2.週末に食料品をまとめ買いするが、週明けにはまるで泥棒に盗まれたように雲散霧消となり、何一つ残っていない。
例文3.友人の薄い頭を見ると、髪の毛も雲散霧消なんだと思うが、自らも近い将来そうなると思うと同類だと納得する。
例文4.断捨離に目覚め、部屋中の無駄な物を処分したら雲散霧消となってスッキリした。
例文5.全ての痴漢やストーカーが雲散霧消すれば、これほど快適な社会はない。
消えるや無くなるで「雲散霧消」を使った例文となります。

雲散霧消の会話例

男性
消えて欲しい物って、何が思い浮かぶ?
女性
えーと、脂肪やゴミとかですか! 後は…。
男性
俺は機嫌が悪い上司! 他には、俺よりかっこいい男も雲散霧消となって欲しい。
女性
そしたら、男性は先輩一人しか残らないですね!

職場の同僚男女が、どんなものに消えて欲しいか会話をしています。

雲散霧消の豆知識

消えるを意味するのは「雲散霧消」や「雲消霧散」となりますが、仏教の世界では”滅”と”生”は対であり、常に繰り返しています。また、”消える”の四字熟語は一見すると少なく感じますが、同義となる”滅”を使ったものは「以水滅火」「陰陰滅滅」「永遠不滅」「生者必滅」「清浄寂滅」など、実に多数存在します。

雲散霧消の難易度

「雲散霧消」は漢字検定4級から9級相当の文字組み合わせで、中学校から小学校低学年レベルの四字熟語となります。

雲散霧消のまとめ

「雲散霧消」は、物事が消えるや跡形もなく消えるという意味で、様々な事柄に使用可能な四字熟語となります。雲や霧などの自然現象は当然ながら、心情や形ある物などにも形容できるので大変便利で使い勝手が良いです。

不安が突然雲散霧消した
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