【紆余曲折(うよきょくせつ)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

紆余曲折(うよきょくせつ)

「紆余曲折」はあまりにも有名なだけでなく、周囲に何かと口癖として頻繁に使用する人がいませんか? 会話の合間に「紆余曲折」を挟み、自身の苦労を熱く語るのです。そこから「紆余曲折」は直接悪くないのに、あまり良い印象を持たれていない、煩い言葉の一つ履き違えてしまっている場合もあるほどです。それでは、詳しい解説をさせて頂きます。

紆余曲折の意味

「紆余曲折」の意味は以下の通りです。
・道や川が曲がりくねっている。くねくねと続く道や川。
・事情が込み入っている。物事が順調に進まず込み入っている、込み入った経緯がある。
・状況に応じて色々と変わる。変化が多い。
大きく分けると「紆余曲折」は二つの意味で、一つは川や道が曲がりくねっていたり、くねくねと延々続くものです。そこからもう一つの、複雑な事情的なものとなります。事情が込み入っていたり、その都度変化が多い事も「紆余曲折」となります。現在は後者の使い方が一般的で、何かと使用頻度が多いです。自称人生で苦労した人だけでなく、自営業者や転職が多い人、離婚結婚が多い人など所謂面白おかしい人生を歩んだ人などは、「紆余曲折があった人生」「紆余曲折だらけの人生」と自らの歩みを語りがちです。自論としては、「紆余曲折」してもその先にある主要道路や本流に辿り着いた訳ですから、結果的には良しではないかと、穿って見てしまいます。

紆余曲折の由来・出典

「紆余曲折」の由来は、残念ながら不明です。中国発祥だと思われますが、憶測の域を出ていません。文献としては、幕末の佐賀藩士で歴史学の先駆者・久米邦武による「米欧回覧実記」に文言が残されています。

紆余曲折の類義語・同義語

「紆余曲折」の類義語には、「曲折浮沈」「盤根錯節」「複雑多岐」などが挙げられます。

紆余曲折の使い方・例文

例文1.結婚相談所に通い続けて早3年、紆余曲折の末にやっとゴールインが決まった。
例文2.大人気RPGを興味本位で試したところ、あまりにも長編で挫折や苛立ちなど紆余曲折を経たが、何とかクリアーに成功した。
例文3.紆余曲折というと、ビートルズの名曲「ロング・アンド・ワインディング・ロード」の歌詞を思い出す。
例文4.紆余曲折はあったが、今では双方が納得して離婚に成立した。
例文5.紆余曲折といえばサスペンス映画の事で、最後にどんでん返しや犯人が意外なあの人というのが、王道パターンである。
よくある「紆余曲折」を使った定番文章から、ビートルズや映画など少々無理やり使用した例文となります。

紆余曲折の会話例

男性
今年も色々あったけど、終わりが近付くとあっという間だったね。
女性
そうですね。某有名社長が逃亡したり、株価が大暴落したり…、紆余曲折だらけでしたね。
男性
紆余曲折と言えば、何と言ってもコロナでしょう。これほど、世界を震撼させたのは戦後初じゃない?
女性
そうかも知れないですね。コロナが終息していないので、気軽に紆余曲折と使うのは心苦しいです。

男女二人が一年を振り返り、紆余曲折した年だったと感傷に浸っています。

紆余曲折の豆知識

「紆余曲折」は純粋に曲がりくねった道や川、そして事情が複雑や錯綜という二つの意味があります。後者の複雑に関係する四字熟語は類語で紹介した以外にも「多岐多端」「多様複雑」「複雑怪奇」「複雑多様」「千錯万綜」などがあります。これらは基本的には同じような意味合いですが、複雑であるが故に結果どうなったのか? という最後が微妙に異なります。

紆余曲折の難易度

「紆余曲折」は漢字検定1級から8級相当の文字組み合わせで、”紆”が1級で大学一般レベル、残り三文字は小学校レベルの四字熟語となります。

紆余曲折のまとめ

「紆余曲折」は、道路や川が曲がりくねっていると状況が複雑で込み入っている二つの意味があります。一般的には、過去を振り返り「紆余曲折ばかりの波乱の人生だった」という類の使い方が多いです。一方、人それぞれ生きているだけで「紆余曲折」となるので、その塩梅は個人それぞれの匙加減ともなります。

紆余曲折して目標を達成する
最新情報をチェックしよう!