君子豹変(くんしひょうへん)
「君子豹変」この言葉を見てどのようなイメージを持ちますか?「君子が豹変する」ことですよね?そうです!そのままの意味なのですが、この「君子」と「豹変」に誤解している方が時折います。そこで、今回は「君子豹変」について、詳しく解説していきたいと思います。
君子豹変の意味
「君子豹変」とは、「君子=徳が高く立派な人物」「豹変=過ちをすぐに正して改めること」の意味をそれぞれ指し、それを合わせ「徳が高く立派な人物が、自分の過ちをすぐに正して改める様」となります。
君子豹変の由来・出典
「君子豹変」は、古代中国の書物、五経の一つ「易経(えききょう)」が由来だと言われています。その中に「君子豹変す、小人は面(つら)を革(あらた)む」の表現があります。
これは、「君子は自分の過ちを正すその様は豹の毛皮の模様のようにはっきりしており、小人は表面ばかり改める」という事です。この表現が元となって四字熟語ができました。この事から分かることは、今では「豹変した」というと、マイナスイメージを持ちますが、本来はプラスの意味で使われていた言葉でした。
君子豹変の類義語・同義語
「君子豹変」の類義語として、「大人虎変(たいじんこへん)」、「大賢虎変(たいけんこへん)」などが挙げられます。
君子豹変の使い方・例文
例文1.社長はよく「君子豹変」と言われるが、会社を守るための決断だとみんなが理解している。
例文2.嫌いな上司から毎回怒られるが、「君子豹変」と思い、我慢している。
例文3.君子豹変な父だが、いつも家族のピンチを救い、尊敬している。
例文4.我が家の先祖に君子豹変と呼ばれていた人がいたと聞いたことがある。
例文5.君子豹変で人を動かすには、それなりの信頼が必要だ。
君子豹変な人になりたいものですね。
君子豹変の会話例
君子豹変な人はミスしても許せますよね。
君子豹変の豆知識
君子豹変」の「豹変」の意味が時代ごとに変化をしてきているため、辞書では「俗に」という書き方で、新しい意味が載っているので注意が必要です。
君子豹変の難易度
「君子豹変」は漢字検定準1級の四字熟語とされており、大学レベルと高難易度となっています。
君子豹変のまとめ
「君子豹変」の解説はいかがだったでしょうか?「君子豹変」とはあまり日常では使わない言葉ですが、「豹変」だけだと耳にすることもあると思います。「豹変」と「凶変」の意味を間違えないようにしましょう。