【創業守成(そうぎょうしゅせい)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

創業守成(そうぎょうしゅせい)

自営業者や中小企業の社長、又は創業何十年以上の老舗店などは、「創業守成」という言葉を好きなイメージがありませんか?

創業守成の意味

「創業守成」の意味は以下の通りです。
・新事業を起こすよりも現在の事業を継続する方が困難。
・何かを新しく始めるよりも、始めた後に継続し守る方が難しい。
要するに、新しい事業を興すよりも継続して長く続ける方が一層難しいとなります。これは事業だけでなく、他のどんな事にも当て嵌まるので、継続する事の難しさを説いたもので、「創業は易く、守成は難し」を略した四字熟語です。”創業”は「事業を始める」「会社や店を興す」、”守成”は「創業者の後を継ぎ事業を継続させる」「築き上げたものを堅固にする」という意味があります。また、諺「創業は易く守成は難し」としても有名です。

創業守成の由来・出典

「創業守成」の由来は、古代中国の皇帝・太宗の書「言行録」の「君道」に文言が記されています。中身は、「国をつくるのと、国を守るのではどちらが困難か?」との質問に、「国をつくるのも難しいが、国を継続させ発展させる方がさらに難しい」と答えた事から、この言葉が誕生しました。

創業守成の類義語・同義語

「創業守成」の類義語には、「創業守文」などが挙げられます。他には似た意味の四字熟語はないので、貴重な言葉でもあります。

創業守成の使い方・例文

例文1.コロナ渦によって、全国各地の老舗名店が大ピンチに陥っている事からも、創業守成を実感できる。
例文2.安易な気持ちで父の会社を受け継いだが、年々低迷する売上から現実を突きつけられ、脳裏には創業守成が浮かんでは消える毎日だ。
例文3.40歳になったら脱サラでパン屋を始めたいが、創業守成を考えると迂闊に行動出来ず尻込む。
例文4.創業守成なんて気持ちの問題と豪語していた実業家の友人が、数年後には金策に走り悪戦苦闘をしていた。
例文5.創業守成なのは事実だが、そこで大きく勝負できる企業が結果的に大企業になっていくのだろう。
創業守成をどう乗り切るのかが大事かもしれません。

創業守成の会話例

男性
A:久しぶりに会おうって連絡がきたから驚いたよ。どうしたの?
女性
B:ちょっと、昔の仲間に愚痴が言いたくなって。仕事がうまくいってないんだ!
男性
前は公務員や会社員はダメだ! 男なら独立して勝負しないとって豪語していたのに。
女性
B:今になって創業守成という言葉の重みを知ったよ。本当に会社を継続させるのは大変だ。

創業守成は現実主義的な考え方ですね。

創業守成の豆知識

「創業守成」などが記された太宗の書「言行録」は、今では世界初の経営論やリーダー論の古典という扱いになっています。「言行録」に影響・感銘を受けたとされる歴史上の人物は、モンゴル帝国の第五代皇帝クビライ、清の第6代皇帝・乾隆帝など多数にのぼります。

創業守成の難易度

「創業守成」は漢字検定5級相当で、小学校卒業レベルの容易な四字熟語となります。使われている漢字自体も小学生で習う漢字で構成されています。

創業守成のまとめ

「創業守成」は、新しく始めるよりも継続する方が難しいとする意味の四字熟語で、その代表例として、新しく会社を興す時よりもその会社を長く継続させる方が遥かに難しいという類の使われ方をされます。

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