【口頭試問(こうとうしもん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

口頭試問(こうとうしもん)

社会人や大学生、受験を控えている学生なら常識な事でも、それ以外の人には皆目見当がつかない言葉というものがあります。幸いな事に「口頭試問」はある程度有名ですし、何より文字から大凡の予想が付くので理解している人も多いでしょう。しかし、通常の四字熟語とはまた違う専門的な言葉となると、どうしてもある程度の関係がある人しか分からなくなるものです。では、受験用語や就職用語ともされる「口頭試問」について解説となります。

口頭試問の意味

「口頭試問」の意味は以下の通りです。
・試験官の質問を口頭で答える試験。
・小中高や大学入受験、また就職の試験で面接官と向かい合って座り質問に答える試験。
「口頭試問」とは、簡単に言うなら会話による筆記試験となり、「個人面接」と呼ぶ場合もあります。通常の試験は筆記によって、国語や数学などの問題を回答する能力が試されますが、「口頭試問」は一般常識や時事問題などが出される事が多く、基本的な知識や応用力に発想力を学校や企業側は試しています。学生や就職希望者の学力やそれ以外の本質を見抜く最も有効的な手段として、重視されていると言っても過言ではありません。”口頭”は「文書ではなく口で述べる」「口上」「言葉による」、”試問”は「試験」「問題」「知識などを質問して試験する」となります。

口頭試問の由来・出典

「口頭試問」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、昭和を代表する小説家の一人・矢田挿雲の「江戸から東京へ」(1921年)などに文言が残されています。

口頭試問の類義語・同義語

「口頭試問」の類義語には、「口述試験」「個人面接」などが挙げられます。

口頭試問の使い方・例文

例文1.入社試験を三日後に控えた娘は、今から慌てて口頭試問の対策を練っている。
例文2.最近は小学校受験でも口頭試問が行われ、子供達は過去の内容などから対策を練るのが常識なようだ。
例文3.上がり症なので口頭試問対策として、話し方教室に通い徹底的に自分の弱点を克服したが、結局は筆記試験ボロボロだったので落ちてしまった。
例文4.口頭試問で好印象を面接官に与えようと、髪の毛を短く切ったら、思いの外薄毛が進行していてショックだった。
例文5.父が代議士なので、口頭試問は形式上なもので100%確実に受かると知り、正直緊張などはまったくしないしこんな世の中がバカバカしく感じる。
純粋な受験や就職対策、また皮肉めいたものに「口頭試問」を使った例文となります。

口頭試問の会話例

男性
ところで、うちの会社に就職する時に口頭試問ってあった?
女性
私は縁故採用なので、口頭試問どころか筆記試験もなしで、エリート待遇のスーパーOLです。
男性
本当に! それ、誰にも言わない方がいいよ!
女性
なーんて、嘘でした。本当は口頭試問も筆記試験もありましたよ。ちゃんと受けたので、今こうして一緒に働いているんですよ。

女性社員が「口頭試問」や筆記試験がない縁故採用だと、男性社員に冗談を飛ばします。

口頭試問の豆知識

「口頭試問」は云わば、「面接試験」の様なものですが、具体的にはいくつかの違いがあります。前述しましたが「口頭試問」は時事問題や常識問題から知識や学力がどの程度か試験します。ですから、会話による筆記試験とも呼ばれます。対する「面接試験」は会話ベースで人格や適性を判断しています。身も蓋もない言い方をすれば、どんなに風変わりでも面接官に気に入られれば合格や採用される可能性が高いです。中小企業などは、面接官の中に社長や重役が居る事も多いですし、もっとハッキリ言うなら外見重視と言っても過言ではないです。

口頭試問の難易度

「口頭試問」は漢字検定7級から10級相当の文字組み合わせで、”試”と”問”は7級と8級で小学校中学年レベル、”頭”と”口”は9級と10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

口頭試問のまとめ

「口頭試問」は、小中高大などの学校受験や就職試験の際に用いられる一つで、面接官の質問に会話で回答するものです。一般常識などの理解度が試され、場合によっては専門的な知識や発想力なども試されます。

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