【欣喜雀躍(きんきじゃくやく)】の意味と例文と使い方

欣喜雀躍(きんきじゃくやく)

四字熟語の詳しい人にとっては当然でも、初心者には理解し辛い場合が多々あります。今回の「欣喜雀躍」も一見すると読むのさえ困難で頭を抱えてしまいますが、実は容易で文字通りの意味となります。このギャップも四字熟語の醍醐味の一つだと思っています。それでは、楽しい人や嬉しい人に思わず教えたくなる「欣喜雀躍」についての解説となります。

欣喜雀躍の意味

「欣喜雀躍」の意味は以下の通りです。
・踊り上がって大喜び。小躍りするほど大喜びをする。
・嬉しい。嬉しくて堪らない。大喜びの喩え。
”欣喜”は「非常に喜ぶ」、”雀躍”は「小躍りして喜ぶ」「雀のように踊り喜ぶ」となります。嬉しい感情を表現する喩えが「欣喜雀躍」で、まるで雀のように喜んでいる様の事です。一方で”雀”と付く事から、喜びの度合いを過小扱いしがちですが、踊り出すほど嬉しい気持ちを雀と掛け合わせています。よって、上記の意味通り、大喜びが「欣喜雀躍」となります。他愛もない事で「欣喜雀躍」を使っても当然意味は通じますし、それぐらい嬉しかったのだと察すれますが、当事者以外も納得できるケースで用いた方が無難なのは間違いありません。また、「欣喜雀躍して喜ぶ」「欣喜雀躍する」といった使い方が一般的です。

欣喜雀躍の由来・出典

「欣喜雀躍」の由来は、残念ながら不明です。”欣喜”は孔子の歴史書「春秋」の注釈書「春秋左氏伝」、”雀躍”は中国戦国時代の哲学者・荘子による名を冠した著書「荘子」の「在宥」となります。

欣喜雀躍の類義語・同義語

「欣喜雀躍」の類義語には、「有頂天外」「歓喜雀躍」「狂喜乱舞」などが挙げられます。

欣喜雀躍の使い方・例文

例文1.卒業してから早20年。母校の野球部が甲子園の決勝進出を決め、年甲斐もなく車内で欣喜雀躍のあまり大声を出してしまった。
例文2.宝くじが当選し妻と欣喜雀躍のあまり抱き合って喜んだら、そこで夢が覚めてしまった。
例文3.結婚が決まったと両親に報告したら、当人以上に欣喜雀躍してしまい、あまりにも声の大きさで隣から苦情が来てしまった。
例文4.幼い娘は、コンビニでおやつ買ってあげると言うだけで、欣喜雀躍して喜んでくれるから可愛いものだ。
例文5.上司へのゴマすりで些細な事でも何かと欣喜雀躍をしていたら、好かれるどこかか逆に毛嫌いされ、僻地に飛ばされてしまった。
単純に喜びの表現として、また喜び過ぎたその後どうなったのかについての例文となります。

欣喜雀躍の会話例

男性
何か笑っていない? 機嫌良さそうだね、どうしたの?
女性
今日何の日か知らないんですか?
男性
今日? 今日は金曜日で…。
女性
ボーナスですよ。私なんて朝から欣喜雀躍するほど上機嫌で、この日が来るのをどれだけ待ち望んでいた事か。

職場の同僚女性がボーナス支給日という事で喜んでいる様子の会話です。

欣喜雀躍の豆知識

「欣喜雀躍」の様に”雀”を使った四字熟語は意外に多く、「鴉雀無声」「燕雀鴻鵠」「雀角鼠牙」「随珠弾雀」などがあります。雀は中国や日本では最も馴染み深い小鳥で、四字熟語の漢詩だけでなく昔話や伝説、句や詩から民謡などにも度々登場しています。雀を一般人や普通の人という喩えもあれば、縁起が良いとする時もあり、何かと使い勝手が良いのでしょう。一方、神聖な鳥という扱いもされており、特に白スズメは天皇家から献上を受けるほど貴重な生き物です。

欣喜雀躍の難易度

「欣喜雀躍」は漢字検定準1級から6級相当の文字組み合わせで、”雀”と”欣”は準1級で大学一般レベル、”躍”は4級で中学レベル、”喜”は6級で小学校高学年レベルの四字熟語となります。

欣喜雀躍のまとめ

「欣喜雀躍」は、踊り上がって喜ぶや小躍りするほど喜ぶという意味の四字熟語です。大変嬉しい時の喩えとして何かと重宝され、狂喜乱舞や有頂天外と近い意味合いがあります。

欣喜雀躍に喜ぶ男性
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