【旭日昇天(きょくじつしょうてん)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

旭日昇天(きょくじつしょうてん)

“旭日”と聞くと、戦争や天皇陛下を連想する人が多いのではないでしょうか? また、”旭日旗”へのアレルギー反応を示す中韓との国際問題も何かと騒動になっています。そんな”旭日”について、これらの話題が先行して、本来の意味を知らない人が年々増えているように思います。そこで、今回は”旭日”を使った四字熟語「旭日昇天」の解説をさせて頂きます。

旭日昇天の意味

「旭日昇天」の意味は以下の通りです。
・勢いが盛ん。朝日が天に昇る。元気で勢いがある。
・朝日が天空を昇る事から、勢いが盛んな喩え。
・諺「旭日昇天の勢い」も同義。
”旭日”は「朝日」「早朝の太陽」「勢いある」、“昇天”は「天高く昇る」「(キリスト教で)亡くなった人の魂が天にのぼる」「死去」となり、早朝の太陽が勢いよく天に昇る事から、元気で盛んな喩えとなります。具体的には業績が良い企業、選挙で圧勝した候補者や政党、大活躍する有名人などに対し「旭日昇天」や「旭日昇天の勢い」と形容するのがよくあるパターンです。要は、現在や過去において勢いが止まらない人や物、団体や企業などに使用し、現代風に解釈するなら「来てる」や「ヤバイ」にも感覚的には近いものがあります。

旭日昇天の由来・出典

「旭日昇天」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、日本青年教育会が出版した「相撲講話」(1919年)に文言が残されています。”旭日”は室町時代の禅僧・季弘大叔の日記「蔗軒日録」(1486年)などに同じく文言が残されています。

旭日昇天の類義語・同義語

「旭日昇天」の類義語には、「旭日東天」「破竹之勢」などが挙げられます。

旭日昇天の使い方・例文

例文1.メディアでは長年毒舌を売りにするタレントがブームで、今やテレビで見かけない事がない旭日昇天な勢いだ。
例文2.コロナによってテレビゲームが熱く、人気ソフトは売り切れ続出で旭日昇天な様となっている。
例文3.若手の天才棋士が登場し、並み居る大物を次々倒している。彼の旭日昇天の勢いは一体、あとどのぐらい続くのだろう。
例文4.かつては旭日昇天の勢いでコンビニチェーンが全国展開をしていったが、最近は出店攻勢が弱まってきた。
例文5.バブルの頃は旭日昇天な力を見せつけた日本企業だったが、その後は斜陽となり米中企業から遅れを取っている。
勢いや人気があるもの、現在は一時の勢いを失ったものに「旭日昇天」を使った例文です。

旭日昇天の会話例

男性
ところで、最近は若い人にタピオカが人気なんだってね?
女性
それって、古くないですか?
男性
えー、タピオカってもう古いの。原宿などで皆が飲みながら歩いている旭日昇天なブームだって聞いたけど!
女性
もうブームは終わって、今はタピオカ店の閉店ラッシュが旭日昇天の勢いを見せていますよ。

タピオカについて同僚男女が「旭日昇天」を使った会話をしています。

旭日昇天の豆知識

「旭日昇天」と似た意味となる、勢いがある喩えに関連した四字熟語は、「意気軒高」「意気衝天」「一気呵成」「決河之勢」などがあります。反対に勢いがない喩えとなるのは、「意気阻喪」「士気阻喪」となります。全体的に勢いがある喩えが圧倒的に多く、勢いがないとするものは僅かしかありません。

旭日昇天の難易度

「旭日昇天」は漢字検定準1級から10級相当の文字組み合わせで、”旭”は準1級で大学一般レベル、”昇”は3級で中学卒業レベル、残り二文字は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

旭日昇天のまとめ

「旭日昇天」は、朝日が昇る事から、勢いが盛んや非常に元気といった喩えとなる四字熟語です。”旭日”という言葉から戦争を連想する人が多いのも事実ですが、本来は朝日であり、そこから勢いが盛んとなったのです。また、諺がある事からも実際には「旭日昇天の勢い」と使用するのが多くなります。

旭日昇天の勢いで成長する
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