【医食同源(いしょくどうげん)】の意味と例文と使い方

医食同源(いしょくどうげん)

健康を気に掛ける健康ブームが到来してから、何十年が経過したのでしょう? 正確には把握していませんが、現在の日本は一億国民の大多数が健康を意識していると言っても決してオーバーではなく、テレビやネットや雑誌などでも、とかく「長生き」「美肌」「若返り」「肥満解消」などの健康キーワードで溢れています。「医食同源」も枠組みは同じですが、遡れば古代中国を由来とした、食事によって健康を作るのが特徴となっています。それでは前置きが長くなったので、解説に入ります。

医食同源の意味

「医食同源」の意味は以下の通りです。
・病気治療も毎日の食事も、生命を養い健康を維持するのに欠かせられない。
・病気を治す薬と体を作る食べ物は、本来の根源としては同じもの。
・毎日の食事こそ医療の根本で、食生活に留意するのが最も健康に大切という教え。
正確な解釈はなかなか難しい言葉ですが、「病気を予防するには適正な食事から」という考えが「医食同源」です。バランス良い食事を心がけると、病気にはなり難い体になるという中国の薬食同源思想を元にして、日本で誕生した造語です。病気になってから薬を飲んで治すなら、その前に病気にならない生活を心がけるべきで、それには日々の食生活こそが病気予防に繋がると説いています。所謂、中国の薬膳や東洋医学に沿った中身ですが、近年は日本から中国に逆輸入され注目を浴びています。よって、由来や起源は中国(またはインドなど)ですが、それが日本で急成長したのが「医食同源」です。”医食”は「医薬と食事」、”同源”は「根本が同じ」となります。

医食同源の由来・出典

繰り返しになりますが「医食同源」の由来となるのは、中国の薬食同源思想です。薬食同源思想を元にした造語が「医食同源」で、1972年にNHKの料理番組「きょうの料理」で臨床医・新居裕久さんが編み出したのが最初とされています。一般的に認知され始めたのは、1990年頃の健康ブームが影響していると言われています。

医食同源の類義語・同義語

「医食同源」の類義語には「薬食同源」「薬食帰一」が挙げられます。四字熟語以外では「菜食」「健康食」「アンチエイジング」などですが、厳密には類語とは言い難いです。

医食同源の使い方・例文

例文1.入院している父に医食同源の素晴らしさを教えたが、馬に念仏で本人は退院後の酒しか眼中にない。
例文2.妻と出会い医食同源に感銘されてから、真夏や真冬でも体調が良くなり今では感謝しかない。
例文3.医食同源の考えに影響され、お酒やタバコを止められるようになった。
例文4.クスリやセラピーに頼るアメリカ人には医食同源を根本から理解するのは難しいだろう。
例文5.近年は医食同源が間違った方に動き、それが一部の人達が過剰なダイエットを良しとしている。
「医食同源」を肯定的に扱った文章例です。

医食同源の会話例

男性
ランチ食べたばかりで、もうおやつ食べているの?
女性
甘い物は別腹って言うじゃないですか!
男性
まあそうだけど。食べてばかりだと、俺みたいに太るよ。
女性
ちゃんと医食同源を考えて、バランスよく食事をしています。

昼食後におやつを食べる同僚女性に心配の声をかける会話です。

医食同源の豆知識

「医食同源」をさらに分かりやすく例えると、バランス良い食事となります。バランス良い食事は、栄養バランスが良い事なので、ご飯など炭水化物にメインとなる肉や魚料理のたんぱく質、そこに副菜の野菜や果物でビタミンやミネラル類を摂ります。しかし、独身者で仕事が忙しい人がこれを毎食実行するのは中々難しく、結果的には栄養バランスを補うにはサプリから摂るのが現代人です。すると、欧米的なライフスタイルともなり、本来の「医食同源」とはかけ離れたものになります。まとめると、双方から自身の都合に合わせて上手く組み合わせるのが良いのでしょう。

医食同源の難易度

「医食同源」は漢字検定5級から9級相当の文字組み合わせで、小学校高学年から低学年レベルの四字熟語となります。

医食同源のまとめ

「医食同源」は、毎日の食事をバランス良く摂る事が病気予防に繋がるという考えです。病気を治す薬と、体を作る食事は根源は同じであり、だから栄養バランスが肝であるのです。毎日良い食事なら、薬も必要なく、健康で長生きできます。この様な考えに共鳴した大勢によって、昨今の日本は健康ブームが絶えず続いています。

お医者さんも医食同源を意識している
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