【用和為貴(ようわいき)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

用和為貴(ようわいき)

「用和為貴」とは「人と人は仲良くする事が最も大切」という教えです。古代中国が発祥ですが、日本でも聖徳太子が日本初の憲法に取り入れるなど、あまりにも有名な言葉(四字熟語や諺)として知られています。いつからか人との交流が稀薄な社会となっていますが、そんな状況だからこそこの言葉の有難味を感じるのではないでしょうか。それでは解説に入らせて頂きます。

用和為貴の意味

「用和為貴」の意味は以下の通りです。
・仲良くする事が最も大切という教え。
・人と仲良くし協力し合う事が最も大切という、聖徳太子の「十七条憲法」の第一条の言葉。
・諺「和を用て貴しと為す」(わをもってとうとしとなす)も同義。
”用和”は「穏やかにまとまる」「仲良くする」、”為貴”は「価値がある」「より良い」「大切」で、喧嘩や争いなどをしないで人々は穏やかで仲良くするのが最も大事とする考えが「用和為貴」です。これは調和が最も価値があると説いていて、”和”は自分にも相手にも正直になり時にはぶつかるが、理解し合い仲良くするべきと理解できます。そこから、現在の平和・和平・調和といった言葉に繋がっていったと推測も可能です。よって、「用和為貴を実現」「用和為貴な考え」「用和為貴の精神」といった形で使われます。因みに、聖徳太子が604年に制定した「十七条憲法」の第一条には、「和を以て貴しと為し、忤ふること無きを宗とせよ~」と書かれています。

用和為貴の由来・出典

「用和為貴」の由来は、古代中国の儒教経典の「経書」の一つ「礼記」の儒行、又は春秋時代の思想家・孔子の言葉をまとめた書物「論語」の「学而」となります。

用和為貴の類義語・同義語

「用和為貴」の類義語は、「友好関係」「四海兄弟」「四海同胞」などが挙げられます。

用和為貴の使い方・例文

例文1.初の担任クラスが荒れ放題だったので、用和為貴となるように生徒一人ひとりに訴えかけた日々が懐かしい。
例文2.どんなに裕福でも家族や兄弟仲が悪いと悲惨で羨ましくないので、貧しくても用和為貴を実践する我が家の方が幸せなのだ。
例文3.米中や日韓が用和為貴の精神を理解して共に共存するようになるのは、今世紀や来世紀でも無理だろう。
例文4.都合の良い所だけ保守を訴える政治家には、用和為貴や聖徳太子の教えを説いても無駄骨だ。
例文5.子供の頃は学校や親の教えで用和為貴を自然と実践しているのに、大人へと成長するほど次第にそんな感情が薄れていくのは皮肉だ。
仲良くする事を肯定や否定的に使った例文です。

用和為貴の会話例

男性
まったく会社の奴らは何にも分かってないよ。
女性
家に帰ってきてそうそう、ボヤかないでよ。また会社で何かあったの?
男性
俺だけ、職場の連中から相手にされてないんだよ。無視されているって言うか。もっと話しかけろよ。
女性
あなたは頑固で偏屈だけど、用和為貴な心の持ち主だものね。でもあまり気にしないで、普通に接していればいいのよ。

職場に対して不満がある夫と、それをフォローする妻の会話です。

用和為貴の豆知識

「用和為貴」から”仲良く”に関係する四字熟語は、夫婦が仲睦まじい「偕老同穴」、隣国と平和に付き合いをする外交で敵対せず仲良くやる「善隣外交」、異なる音が同時に響く事から、心を合わせて仲良くできず互いに譲らない「不協和音」、仲良く和やかな雰囲気の「和気藹藹」などがあります。

用和為貴の難易度

「用和為貴」は漢字検定4級から9級相当の文字組み合わせで、”為”は4級で中学レベル、”貴”は5級で小学校高学年レベル、”和”は8級で小学校中学年レベル、”用”は9級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

用和為貴のまとめ

「用和為貴」は諍いや争いなどをせず、人と人が仲良く協力する事が大切という教えです。要するに、調和する事が如何に大切であるかと説いていて、日本初の憲法とされる「十七条憲法」の第一条では同義の諺「和を用て貴しと為す」が用いられるほど有名な言葉です。

用和為貴のように仲良く写真を撮っている集団
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