【独立独歩(どくりつどっぽ)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

独立独歩(どくりつどっぽ)

「独立独歩」とは「誰にも頼らずに自分で道を決断したり進む事」です。また、他人の援助を受けずに自分の力で頑張るや他にはない才能という意味合いもあります。要するに、脱サラや一人暮らしをしたり、或いは才能感じさせる芸術や特技などで用いられ、文字通り取るなら「独りで立ち歩く」という、男の孤独な背中や哀愁を感じさせる言葉ではないでしょうか? そんな本当は寂しく怖いんだよという声が聞こえてきそうな「独立独歩」の解説となります。

独立独歩の意味

「独立独歩」の意味は以下の通りです。
・他人の力に頼らずに自分の信じる道を突き進む事。
・他からの束縛や支援を受けず、自分で判断や決断して己の道を進む。
・他に並ぶものがない事。
”独立”は「他から離れて別になる」「他からの束縛や支配を受けないで自分で行動する」「一国や団体が主権を行使できる」「自分の力で生計を営む」、”独歩”は「一人で歩く」「自力」「他に並ぶものがない」となり、他人や他からの束縛や干渉などの影響を受けずに自分の力だけで行動したり、信じる道を突き進むのが「独立独歩」です。独立の場合は国家として主権を確立させる意味合いもありますが、「独立独歩」の場合は基本的に自立・自活・一本立ちなど、自分で生計を立てる事ができる状態となります。要するに親元を離れて独り暮らしをしたり、結婚生活を始めるなどが「独立独歩」です。一方で、他に並ぶものがないという意味合いもあり、これは才能などが優れている褒め言葉となります。例えば、驚くような芸術性が発揮された絵画や楽曲などに対して、「独立独歩な作品」と表現します。他には、「独立独歩を貫く」「独立独歩を突き進む」「独立独歩の精神」といった使い方があります。

独立独歩の由来・出典

「独立独歩」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、近代日本を代表する一人で教育者・福沢諭吉の著書「福翁自伝」(1899年)などに文言が記されています。

独立独歩の類義語・同義語

「独立独歩」の類義語には、「独立独住」「独立独行」「独立不羈」などが挙げられます。

独立独歩の使い方・例文

例文1.代々公務員の家系から独立独歩して、東京でメタルバンドのセッションギタリストとして生計を立てているが、流石に親に合わす顔がなくて長らく実家に帰っていない。
例文2.将来はラーメン屋で独立独歩をすると決めて、学生時代から開業資金をバイトでコツコツ貯めていたが、闇スロットに嵌まってしまい全額を浪費してしまった。
例文3.これまで上司と組んでお決まりのルート営業を専門としてきたが、独立独歩をする様にと社内方針が変更し、これまでの経験から新規契約は余裕だと意気込んだが三カ月経っても一件も新規開拓が出来ず、改めて営業に向いていないと思い知った。
例文4.将棋の藤井二冠はあの若さで完全なる独立独歩を突き進み、穿った見方なら誰も意見を言えないとんでもない世界に一人突入してしまった。
例文5.独立独歩は憧れるが、その前に汚部屋を整理して人並み程度に稼げるバイトの面接を受ける事から始めなければならない。
自立や独立を仕事や生活などに当て嵌めた例文となります。

独立独歩の会話例

男性
実は…、転職をしようと思っているんだけど…。
女性
またまた、あなたったら嫌だわ。こんなコロナ渦でそんな冗談を。笑えませんよ!
男性
それが本気なんだよ。このまま働いていても、この業界は先が短いし…、それならいっその事別の仕事にチャレンジするのもいい機会だと思うんだよ。どうかな?
女性
何を勝手に男のロマン風に独立独歩を語っているの。私は絶対に反対ですよ。まだ子供も小さいのに…。第一、あなたに他の仕事が勤まる訳がないでしょう。

夫の転職願望を機に妻が紛糾し、夫婦の間に亀裂が走るやり取りです。

独立独歩の豆知識

「独立独歩」の”独立”は、日本では「独立開業」として飲食店などを起業すイメージが強いですが、それには戦後長らく続く平和で安定的な暮らしが定着している背景があります。これが諸外国だと”独立”は主権国家という側面が大きく、その国の火種となりかねない問題という意識が強いです。すると、先進国以外の途上国に備わっていると思われがちですが、実際のところは独立は人種や民族問題という側面が大きく、イギリスやフランスやドイツなどの先進国でも大なり小なりの独立問題を長年抱えていて、明確な解決には至っていません。

独立独歩の難易度

「独立独歩」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”独”は6級で小学校高学年レベル、”歩”は9級、”立”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

独立独歩のまとめ

「独立独歩」は一般的には大人への階段を上るとして自立や独り暮らしなど、誰にも頼らずに自分の力で信じる道を進む事です。従って、精神的な側面も関係するので例えば新しく起業や開業する。又は、これまでとまったく考え方を変えて今後は生きていく時などを「独立独歩」と表現します。

私の人生は、ずっと独立独歩だ。
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