【鶏口牛後(けいこうぎゅうご)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

鶏口牛後(けいこうぎゅうご)

新社会人になると学生時代とは打って変わるので、様々な事を覚えるようになりますよね。そこから自らを奮い立たせる四字熟語を座右の銘にする人も多いと思います。その反面、独立や退社など会社や職場から離れる人も多いものです。そんな新たなスタートを切った人や模索している人に相応しい言葉である「鶏口牛後」について、解説をさせて頂きます。

鶏口牛後の意味

「鶏口牛後」の意味は以下の通りです。
・大きな集団や組織の末端や下として働くより、小さな集団の長になる事を選ぶ。
・大きな組織で存在感を発揮できないよりも、小さな組織のリーダを目指すべき。
・諺「鶏口となるも牛後となるなかれ」と同義。
「鶏口牛後」は現代における働き方や生き方についての提唱で、要するに「大企業より中小企業や自営業の社長を目指せ」という考え方です。大きな集団で埋もれるより、小さくても自分がトップになる事を選択する方が、その分苦労も多いが遣り甲斐があるといったところでしょうか。”鶏口”は「鶏の口」「小さな団体の長」、”牛後”は「牛のお尻」「権力側の末端で従う者」「大きな組織で低い立場」という意味があります。

鶏口牛後の由来・出典

「鶏口牛後」の由来は、中国前漢時代の歴史書「史記」の「蘇秦伝」となります。

鶏口牛後の類義語・同義語

「鶏口牛後」の類義語には、諺「鯛の尾より鰯の頭」「芋頭でも頭は頭」などが挙げられます。四字熟語では残念ながらありません。

鶏口牛後の使い方・例文

例文1.入社した頃から鶏口牛後を目指すと口にしていた同期が、先月退社をしたそうだ。
例文2.鶏口牛後で脱サラをした友人が、東京中野で居酒屋を開店させ大繁盛している。
例文3.野球部に入りたかったがライバルが多くレギュラーになれなさそうなので、部員三人しかいない手芸部に入り鶏口牛後となる道を選択した。
例文4.鶏口牛後を目指して転職を繰り返し、現在は大企業の派遣社員となっているので、結局元に戻った気がする。
例文5.私が働くベンチャー企業は、鶏口牛後な考えの集まりなので活気とやる気が漲っている。
最近の働き方は奴隷のような労働者を減らすのでいいですよね。

鶏口牛後の会話例

男性
会社辞めちゃうんだって。もう少し続けられない。それだけ仕事も出来るのに。
女性
はい。私の決意は固いです。
男性
この会社では、能力が発揮できないの?
女性
Aさん。人生は短いんですよ。それに、鶏口牛後な方が合っているので。

昔ながらのやり方が正しいというわけではないですもんね。

鶏口牛後の豆知識

「鶏口牛後」は”鶏”と牛”を使った四字熟語で、この様に異なる動物を使ったものは「池魚籠鳥」「牛頭馬頭」「牛飲馬食」「竜攘虎搏」「金烏玉兎」などがあります。これらに共通しているのは、同じような動物、又は対比となる動物を使って意味を強調させる役割を担っています。

鶏口牛後の難易度

「鶏口牛後」は漢字検定3級から10級相当で、中学校卒業から小学校低学年レベルの容易な四字熟語となります。

鶏口牛後のまとめ

「鶏口牛後」は、大きな組織の末端でいるより小さな組織のトップを目指すという意味の四字熟語です。大企業などで埋もれるよりも、小さな企業や自営業などで社長となる生き方や考え方もあるのではと説いています。そこから、大きな組織にいるだけが人生ではない、という解釈ができます。

鶏口牛後を心して仕事に取り組んでいる
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