【衣冠禽獣(いかんきんじゅう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

衣冠禽獣(いかんきんじゅう)

理性や礼儀といったものをまるで理解しておらず、ただ本能のままに生きている人は、衣冠禽獣と言われることがあります。人間は知性を持っているからこそ考えて行動することをできます。一般的に低俗な行いよりも気品がある行いのほうが良しとされ、多くの人に好まれます。低俗な行いをする人は、他の人に迷惑をかけることも多いから嫌われることが多いです。今回は、そんな人を表す衣冠禽獣という四字熟語についてみていきたいと思います。

衣冠禽獣の意味

衣冠禽獣の意味は以下の通りです。
・気品のない低俗な輩のこと。
・冠を被り、衣を身にまとったけもののこと。
衣冠禽獣は、低劣な人を表す言葉であり、衣冠禽獣という言葉からもわかるようにそういった人たちは獣同然の存在として見られているということにもなります。なので、衣冠禽獣という言葉を使うときには使う相手に配慮することが大切です。

衣冠禽獣の由来・出典

衣冠禽獣の「衣冠」とは、貴族や官人の宮中での勤務服のことです。「禽獣」とは鳥や獣、または人道から外れたものを表します。このことから気品のない低俗な人を表す言葉として衣冠禽獣が使われるようになったと考えられています。

衣冠禽獣の類義語・同義語

「衣冠禽獣」の類義語には、「小身微禄」「品性下劣」「野卑滑稽」などが挙げられます。

衣冠禽獣の使い方・例文

例文1.低俗な行いをして多くの人に対して迷惑をかける彼らは衣冠禽獣である。
例文2.人のことを陥れて自分だけ甘い蜜を吸い利益を得ようとするなんて。貴方はまさしく衣冠禽獣だ。
例文3.衣冠禽獣の行いは、人道に背いている。
例文4.衣冠禽獣な人とと一緒にいると自分の同類と思われるので距離をおく。
例文5.彼は村の食料不足が続くにも関わらず、自分の食欲から倉庫の食べ物を食い荒らした。彼は衣冠禽獣と言われて村から追放された。
このように衣冠禽獣は、低俗で気品のない人を表すにはもってこいです。

衣冠禽獣の会話例

男性
彼女らは気品が高く、理性があって礼儀正しくて慎ましくある姿には本当に惚れ惚れするよ。
女性
そうね。あの村の私利私欲に満ち溢れた衣冠禽獣な人たちとは大違いよ。
男性
本当だよ。低俗なことは知っているけど僕たちにまで危害を加えないでほしいものだよ。
女性
うん。そんな人たちをこれからも生み出さないように教育に力を入れるべきだわ。

これは、気品のある人について話している様子です。

衣冠禽獣の豆知識

衣冠禽獣について衣服ではなく、衣冠という言葉を使うのには時代が関係してきます。衣冠禽獣は古くから使われていた言葉です。由来でも説明したようにの衣冠は、貴族や官人の宮中での勤務服のことを指します。昔には、衣冠というものがあったため現在でも衣冠禽獣という言葉として使われているのです。

衣冠禽獣の難易度

衣冠禽獣の漢字の難易度は、「衣」は小学4年生程度、「冠」は漢検3級程度、「禽」はとても難しい漢字です。これを機にしっかりと覚えておくといいと思います。また、「獣」は漢検4級程度です。

衣冠禽獣のまとめ

理性や礼儀がない人は、秩序の保たれた世界では邪魔な存在として嫌われることがほとんどです。また、教養がなければ自分がした行いが悪いことであると気づくことができないこともあります。衣冠禽獣と罵られないよう振る舞いには気を使えるといいと思います。

彼は衣冠禽獣な行動をとる。
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