【玉石混交(ぎょくせきこんこう)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

玉石混交(ぎょくせきこんこう)

人間社会などを表現する際に、度々使われる四字熟語が「玉石混交」です。この言葉は大変便利で、良い意味として解釈される事もあれば、やや穿った意味として使用される事も多々あります。最近では皮肉めいた使い方の方が馴染みがあるかも知れません。では、本来はどのような意味や由来などを持っているのか調査してみました。

玉石混交の意味

「玉石混交」の意味は以下の通りです。
・宝石と石が混ざっている状態から、良い物と悪い物が混ざっている。
・どんな物や人でも、良い物や優秀な人も居れば、悪い物や劣った人もいるという事。
「玉石混交」の”玉”には元々は「宝石」「賢者」「優秀な人」という意味が込められ、”石”は「(道端の)石」「愚か者」「無価値な人」という意味があります。この相反する二つが混ざり合っている状態なので、様々な物や人間社会にも当て嵌まります。しかし、実際には宝石に比べて無価値な石の方が圧倒的に多いので、ややネガティブやマイナス的な側面を強調する際に用いられる事が多いのが実情です。

玉石混交の由来・出典

古代中国の道教研究家で著述家・葛洪の著書「抱朴子」の章「尚博」には、「~玉石混淆す」と一文が記されて、これが「玉石混交」の由来です。

玉石混交の類義語・同義語

「玉石混交」の類義語には、「玉石同架」「魚目混珠」「種種雑多」などが挙げられます。

玉石混交の使い方・例文

例文1.大企業や省庁務めのエリートもその実情は玉石混交で、時々問題行動で世間を騒がす。
例文2.どんなに製品検査をしても玉石混交となるのは致し方ない。
例文3.ネット世界などは玉石混交の典型で、特に匿名意見で溢れる掲示板などは見るに堪えない。
例文4.激安店の福袋を購入したら、一つだけ欲しかった商品が手に入り玉石混交だと喜んだ。
例文5.良い人間も悪い人間もいるので、それらを玉石混交と否定する声もあるが、その多様性が実は面白く成長させる。
どんなところにもこういった玉石混交はあります。いろんな人がいる事は当たり前のことなので、ある意味必然なのでしょう。

玉石混交の会話例

男性
せっかく難関大学に入学したのに、なぜ犯罪を犯して人生を棒に振る人がいるのかな?
女性
頭が良い成績優秀と、一般常識を備えるは別問題だからじゃない。
男性
でも、そのままなら大企業に就職できたのに、勿体ないよ。
女性
そういう人達を表現するのが玉石混交でしょう。難関大学の学生でも良い人もいれば、悪い人もいるよ。

いくら優秀でも失敗する人もいれば、あなたのように勉強はダメでも正直で犯罪とは縁遠い人もいる。それが人生ですよね。

玉石混交の豆知識

「玉石混交」は簡単な様で扱いや解釈が難しい言葉でもあります。それは良い物や人と悪い物や人の両方で使え、善と悪のどちらに重きを置くかは、それぞれの裁量次第だからです。由来を辿ると宗教用語と判明し、それが解釈の難しさを表しています。また、本来は「玉石混淆」だったが常用漢字外だったので、「玉石混交」となり定着しました。

玉石混交の難易度

「玉石混交」は漢字検定準2級相当なので、難易度高めの四字熟語に該当します。

玉石混交のまとめ

「玉石混交」は、宝石と石が混ざっている事から、良い物(人)や悪い物(人)が混ざっている状態を表現する四字熟語です。宝石を優秀な人や賢者とすると、反対の石は無価値な人や愚か者となり、どちらかを言い表す際に用いられます。

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