【春風秋雨(しゅんぷうしゅうう)】の意味と例文と使い方

 

春風秋雨(しゅんぷうしゅうう)

今回は、四字熟語の中で老若男女を問わず人気が高い「春風秋雨」です。春風や秋の雨を意識させる風流さが人気の要因ではないでしょうか。また、言葉としての語呂や響きも良い感じですよね。それだけに、有名な小説や楽曲、座右の銘などで引用される事でも知られています。そんな「春風秋雨」の解説となります。

春風秋雨の意味

「春風秋雨」の意味は以下の通りです。
・春風が吹いて秋の雨が降るまでの長い月日。長い年月。
”春風”と”秋雨”から、春の穏やかな風と秋の長い雨などを意味すると誤解しやすいですが、正しくは上記の様な「長い月日」や「長い年月」を意味する四字熟語です。また、総じて人生は長いようであっという間でもあり、後悔しても時は流れ続けると解釈も可能です。「春風秋雨八十星霜」という有名な漢詩の前半部分としても知られています。”春風”は「春の風」「穏やかな春の風」で、”秋雨”は「秋の雨」「秋の長い雨」という意味がありますが、合わせると「長い年月」となります。

春風秋雨の由来・出典

「春風秋雨」の由来は、昭和を代表する言語学者でベストセラー作家・金田一春彦氏が発案した言葉とされています。厳密には中国発祥と推測できますが、日本で広まったのは金田一氏の貢献が大きかったようです。文献としては、”春風”は日本初の勅撰漢詩集「凌雲集」(814年)、”秋雨”は勅撰漢詩集「経国集」(827年)にそれぞれ文言が残されています。

春風秋雨の類義語・同義語

「春風秋雨」の類義語には、「永永無窮」「往古来今」などが挙げられます。

春風秋雨の使い方・例文

例文1.小学生から柔道を始めそれから春風秋雨、常に練習漬けでやっと大学になって全国大会に出場できた。
例文2.春風秋雨、病室に入院している叔父は日に日に元気がなくなっていった。
例文3.春風秋雨もこの大自然を守ってきた森の番人の、現役引退が近くなってきた。
例文4.小さかった息子が一人前になり自立する日を迎えた。昔は春風秋雨だと思っていたが、成長するのはあっという間だ。
例文5.春風秋雨、妻と歩んでこれた我が人生に悔いはない。
長いと思っていてもあっという間にすぎてしまう事がありますね。

春風秋雨の会話例

男性
最近老けたなーって、実感する事多くない?
女性
それはそうだよ。お互いにアラサーだよ!
男性
人生って、春風秋雨だと思っていたけど…。
女性
若い時なんてあっという間!

良いときほどあっという間にすぎてしまいますよね。

春風秋雨の豆知識

「春風秋雨」と同じく”春雨”を使った四字熟語には「春風駘蕩」があります。この言葉も大変有名で、長閑な春、人柄が温和という意味です。この言葉から、「春風秋雨」も同様な意味があると勘違いがされがちです。それと余談ですが、”秋雨”を使った四字熟語は「春風秋雨」以外に他はありません。

春風秋雨の難易度

「春風秋雨」は漢字検定9級相当で、小学校低学年レベルの容易な四字熟語となります。

春風秋雨のまとめ

「春風秋雨」は長い年月を意味する、大変人気が高い四字熟語です。文字や語呂から、春や秋の清々しさを連想させますが、実際は長い年月という意味なので、その点だけは注意が必要です。

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