【三日天下(みっかてんか)】の意味を例文や会話、由来・出典まで解説!

三日天下(みっかてんか)

「三日天下」とは「権力を持つ期間があまりにも短い事」です。新社長や新総理になったと思ったら、あっという間に辞任や別の人に変わってしまい、そんな姿をまるで三日だけの天下と喩えて「三日天下」と言います。当人なら自虐や卑下して、周囲なら半ば嘲笑するように使います。大なり小なり誰もがこんな状況になる事は珍しくなく、偉くなったと思ったら新しい人に立場を奪われるのは多々ある事ですが、それが短ければ短い期間ほど、「三日天下」として強烈なのでしょう。それでは「三日天下」について、解説を始めさせて頂きます。

三日天下の意味

「三日天下」の意味は以下の通りです。
 ・権力を握る期間が極めて短い事。
 ・明智光秀が本能寺で織田信長を倒し天下を取ったが、13日後に豊臣秀吉に討たれた事から転じて、短い期間の天下で終わる事。
 ・短期間しか権力や地位を保てない。短命政権。期間が短い権力者を揶揄して呼ぶ。
 ・「みっかでんか」とも読む。
”三日”は「三日間」「三番目の日」「数日だけの僅かな間」、”天下”は「世の中」「権力を握って思うままに振る舞う」「江戸時代の将軍」となり、短期間しか続かない権力者を揶揄した言葉が「三日天下」です。明智光秀の短い天下から付けられた言葉で、実際には13日間は持っていたそうですが、それでも「三日天下」と現在は呼ばれています。そこから、日本の場合は特に短期間で終わる政権に対して「三日天下」と使うのが一般的ですが、他にも人気ある商品が何かの出来事から急に売れない場合や、企業の社長が転落した際などにも使います。よって、外野が揶揄したり、失脚などした当人が自虐的に「三日天下」となるのが多く、良い事は長く続かない喩えとして「蛍二十日に蝉三日」「盛衰」と類似となります。実際の使い方は、「三日天下で終わる」「三日天下で失脚」といった形になります。

三日天下の由来・出典

「三日天下」の由来は「本能寺の変」からで、戦国時代に明智光秀が織田信長を討って天下統一を果たしたが、その僅か13日後に今度は豊臣秀吉から討たれた事です。

三日天下の類義語・同義語

「三日天下」の類義語には、「百日天下」「一栄一落」「栄枯盛衰」などが挙げられます。

三日天下の使い方・例文

例文1.必死に勉強してクラスで一番の成績となったが、嬉しさから気を緩めたらあっという間に順位が下がり三日天下となってしまった。
例文2.明智光秀が三日天下でなく長期に渡り王国を築けば、歴史はまた違ったはずだ。
例文3.民主党は今でも三日天下と揶揄され、今度はアメリカのバイデン政権がそうなると噂されている。
例文4.近所の雑貨屋は子供達に人気だったが、コンビニが近くにオープンしてからは三日天下と呼ばれるほど客足が遠のいてしまった。
例文5.某サッカーチームに期待のエースストライカーが入団し、記者団を前にした会見で「三日天下にならないように頑張る」と発言した。
明智光秀や民主党などで「三日天下」を使った例文です。

三日天下の会話例

男性
今日の俺、機嫌がいいでしょう?
女性
あっ、分かった。部長と課長が出張でいないからでしょう!
男性
そう! 口煩い二人がいないから、当分は俺の天下で伸び伸びできるよ!
女性
でも出張だから、明後日ぐらいから出社でしょう。たった数日だけ極楽な三日天下ですね。

上司二人が出張で機嫌が良い職場の男性社員と同僚女性の会話です。

三日天下の豆知識

「三日天下」から”天下”を使った四字熟語は、世の中に並ぶものがないほど優れている「天下一品」、世間に公然と認められている「天下御免」、世の中が穏やかな「天下泰平」があります。また、妻が夫よりも威張る「かかあ天下」なども有名です。

三日天下の難易度

「三日天下」は全4文字が漢字検定10級で、小学校低学年レベルの四字熟語となります。

三日天下のまとめ

「三日天下」は明智光秀が僅かな期間しか天下を握れなかった事から、権力や地位を僅かな期間しか保てない事です。要するに、栄光があまりにも短く終わってしまう事で、そんな情けない姿を当事者などが自虐めいて使う言葉です。

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