【窈窕淑女(ようちょうしゅくじょ))】の意味と由来、使い方を実例で解説!

窈窕淑女(ようちょうしゅくじょ)

「窈窕淑女」とは「容姿が美しく上品な女性の事」です。日本で頻繁に使われる「大和撫子」の中国版というと分かりやすいと思います。古今東西を問わず、美しい女性は男性の視線を集めるので、そこからこんな言葉が誕生したのでしょう。特にその時代の将軍や王、或いは偉人などは色欲が強い人が多く、いくつもの類似の言葉が残されています。では、現在は男女差別やハラスメントの観点から美しい女性にも容姿を褒めるのは難しくなっている事を踏まえて、「窈窕淑女」の解説をさせて頂きます。

窈窕淑女の意味

「窈窕淑女」の意味は以下の通りです。
・容姿が美しく慎み深い女性。
・上品で美しい女性。
”窈窕”は「美しくしとやか」「上品で奥ゆかしい」「美しい女性」、”淑女”は「しとやかな女性」「品格や品位のある女性」で、どちらも美しいや上品な女性を意味して強調する為に二つを合わせて「窈窕淑女」となります。さらに深掘りすると、当時の美しい女性やしとやかな女性という表現は男性目線なので、現在の様な女性視点や差別問題を意識した上での美しいとはまた違います。要するに、男性から見て魅力的や綺麗でありかつ、しとやかや奥ゆかしい女性となります。日本でもかつては清楚で容姿端麗な女性を「大和撫子」を呼び持て囃していましたがその中国版とされ、当時も今も女性を褒める四字熟語の中でも最上級の一つとして広く認知されています。一般的には成人女性に対して用いるべき言葉で、また女性を丁寧に扱う際にも使われます。よって、貴婦人・貴女・貴婦人・奥方なども類似となります。

窈窕淑女の由来・出典

「窈窕淑女」の由来は、中国西周時代の詩編「詩経」の周南「関雎」となります。

窈窕淑女の類義語・同義語

「窈窕淑女」の類義語には、「解語之花」「羞花閉月」「沈魚落雁」などが挙げられます。

窈窕淑女の使い方・例文

例文1.東京から越してきたお金持ちの友人宅に遊びに行ったら、あまりにも田舎に場違いな窈窕淑女が挨拶をしたので女優かと思ったら、友人の母親でさらに驚いた記憶が甦った。
例文2.かつては窈窕淑女で才色兼備な女性が多かったようだが、今では芸能人でも整形や化粧誤魔化しばかりで本当に貴重な存在となった。
例文3.駅構内を歩いていたら誰もが羨む様な窈窕淑女に声を掛けられ、とんとん拍子で話が弾み近くのお店でお茶を飲む事になり浮かれていたら、5分もしないで怖い輩がやってきて、半ば強制的に書類にサインをしてしまった。
例文4.兄の結婚相手は確かにパッと見は窈窕淑女だが、家事炊事は一切せず週末は必ず朝帰りをするという強者で、未だに謎が多い。
例文5.久しぶりに合コンに行ったら窈窕淑女と話が弾み、俺もまだまだモテると自信を深めたら、実は向こうが勝手に医者と勘違いしたからと発覚し、余計にダメージを負ってしまった。
美しい女性も問題があるという例文です。

窈窕淑女の会話例

男性
今日って、新しく新人が入ってくるんだよね。
女性
そんなに浮かれても、女性とは決まってないですよ。
男性
いやいや、昨日課長から聞かされたから、若い女性って知っているよ。多分、窈窕淑女っていう言葉がぴったりな人だよ。
女性
もし、窈窕淑女だったら余計に相手にされないと思わないんですか?

職場に新人女性が入る事になり、浮かれる男性社員と冷静な同僚女性の会話です。

窈窕淑女の豆知識

「窈窕淑女」は「奥ゆかしい」「しとやか」といった女性の事ですが、「奥ゆかしい」は深みや品位がある、奥に潜む強い心に魅かれるで、「しとやか」は上品であり性質や動作が物静かとなります。よって、美しいだけでなく態度や性格が物静かでありながら、心の強さも秘めているという完璧な女性を象徴する言葉となっています。一方で、これらは基本的に男性目線であり、男性が求める女性像なので、現在では堂々とこんな女性がタイプというとハラスメントの観点からズレている事になります。

窈窕淑女の難易度

「窈窕淑女」は漢字検定1級から10級相当の文字組み合わせで、”窈”と”窕”は1級で大学一般レベル、”淑”は準2級で高校レベル、”女”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

窈窕淑女のまとめ

「窈窕淑女」は古代中国から伝わる美しい女性に対する最上級の褒め言葉の一つで、奥ゆかしくて上品ながら綺麗な女性の事です。容姿が完璧でありながら慎み深いので、世間一般的な男性が求める理想の女性像となっています。

叔母は近所から窈窕淑女と言われ有名だ。
最新情報をチェックしよう!