【益者三友(えきしゃさんゆう)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

益者三友(えきしゃさんゆう)

学校や職場、近所のママ友、家族や親戚など、生きていくのは人付き合いを延々と続ける事であり、そこから逃れるのは本当に難しいですよね。これに反対するよくある意見として、一人で山奥に住めば煩わしい人間関係がないと言いますが、それを実行できる行動力があるなら、人間関係を継続する能力も高くどうって事はないのです。平均的な一般人や凡人こそ、人付き合いで辟易しながらも、逃げる事が出来ずにストレスだけ溜まっていくのです。それでは、素晴らしい人間関係はというと、それは心底仲の良い友人であり、自分を人間的に成長させてくれる人達です。そんな良き理解者とも言うべき「益者三友」についての解説となります。

益者三友の意味

「益者三友」の意味は以下の通りです。
・交際して有益になる三種類の友人とは、正直・誠実・物知りな3人の事。
・自分の為になる友人は正直な人、誠実な人、博識な人の三種なので、転じて、人付き合いや友人選びは大事で、無益な人とは付き合いを解消すべきという教え。

”益者”は「自分の役に立つ人」「交際して利益になる人」、”三友”は「3種類の友人」「付き合って益がある3人」で、上記の様な「付き合いすべき3人の友人」となり、具体的には正直・誠実・博識な3人となります。要するに、人付きや友人の選び方は大事で、どうせなら自分に益をもたらす3人と付き合う方が良いと説いています。正直・誠実・博識な3人とは、きちんと助言をしてくれて、裏切らないで、知識が広く物事を教えてくれる友達なら、本人の為になります。現在でも、友達の影響から悪事に加担してしまう場合もあるので、それぐらいどんな友達と付き合うのかは重要な事なのです。

益者三友の由来・出典

「益者三友」の由来は、古代中国の儒教の経書「四書」の一つである「論語」の「季氏」で、その中の孔子の言葉「益者三友、…直きを友とし、諒を友とし、多聞を友とするは益なり」となります。

益者三友の類義語・同義語

「益者三友」の類義語には、「益者三楽」などが挙げられます。

益者三友の使い方・例文

例文1.学生時代に出会った友達3人は正に益者三友で、私の人生に多大な好影響を与えてくれた恩人だ。
例文2.妻は本当に人格者で、私には益者三友以上の貴重な存在だ。
例文3.うだつの上がらない人生を送っているのは、考えてみれば益者三友の様な素晴らしい友人を作れなかったのが、そもそもの始まりだと思えてならない。
例文4.益者三友よりも、損者三友との付き合いを優先して悪い人生を謳歌してしまう。
例文5.悪友と遊んで両親に迷惑ばかりかけていたら、父から「益者三友となる本当の友人を探せ」と注意された。
人付き合いや人間関係の良し悪しを「益者三友」とした例文となります。

益者三友の会話例

男性
参ったなー。また朝帰りだよー。
女性
おかえりー。あなたは週末になるとご機嫌ね。
男性
違うんだよ。昨日は昔の友達とバッタリ再会して、そのまま懐かしさから盛り上がって…、ごめん。
女性
楽しみたいのは分かるけど、そんなに飲んで遊んでいたら体壊すわよ。それと、酒友達ばかりじゃなくて益者三友となる友達との付き合いも大事にしてよね。

呑んだ暮れて朝帰りの夫に対して、妻が友達付き合いについて小言を言います。

益者三友の豆知識

四字熟語「益者三友」には続きがあり、「益者三友、損者三友」という諺も有名です。付き合うべき3人と、反対に付き合っても不利益となる3人の友人を比較しています。先ほど解説したように付き合うのは正直・誠実・博識な人で、逆に不正直・不誠実・口先だけの3人は害があるだけなので、付き合いをしてはいけないと説いています。

益者三友の難易度

「益者三友」は漢字検定6級から10級相当の文字組み合わせで、”益”は6級で小学校高学年レベル、”者”は8級で小学校中学年レベル、”友”は9級、”三”は10級で小学校低学年レベルの四字熟語となります。

益者三友のまとめ

「益者三友」は古代中国から伝わる友達付き合いについての教えで、自分に有益を与えてくれる正直・誠実・博識な3人との付き合いを推奨しています。逆に言うなら、これ以外の友人とは有益にならないので、付き合いを改めるべきなのでしょう。

益者三友以外は排除しよう
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