【兄弟弟子(きょうだいでし)】の意味と由来、使い方を実例で解説!

兄弟弟子(きょうだいでし)

「兄弟弟子」というと相撲などの格闘技、或いは華道茶道なども師匠がいるので思い浮かべる人が多いでしょう。師匠の元で共に修行をした者の事で、当然ながら本当の兄弟ではありませんよね。ですから、年齢の上下ではなく、弟子入りしたのが早い方が兄になります。そんな「兄弟弟子」について詳しく調べてみました。

兄弟弟子の意味

「兄弟弟子」の意味は以下の通りです。
・同じ師匠の元で学問や技芸の修行を積んだ者同士。
・師匠の元で共に学び修行をした弟子同士の先輩後輩の関係性。
・同門の先輩と後輩で、同系列の上下関係が成立している。
”兄弟”は「片親や両親からの子供」「兄と弟」、”弟子”は「師の元で学問や技芸の教えを受ける者」となり、要するに、師匠の元で修行をする他人同士を兄弟扱いとした事です。ですから、本当の兄弟では当然ながら違いますが、兄弟同様の関係性を結んでいるとも理解できます。師匠を父(或いは母)とすると、同じ釜の飯を食いながら他人と生活や修行を続けると、いつしか本当の兄弟めいた感情が芽生えるものです。自分より先に門下に入り修行を始めたのが「兄弟子」、後からが「弟弟子」となり、そこには年齢の上下は関係ありません。ですから、稀な例ですが、師匠よりも弟子の方が年上という場合もあります。現在は師弟関係や兄弟弟子などを残しているのは、相撲・落語・漫才・将棋・茶道華道・歌舞伎などの世界となります。

兄弟弟子の由来・出典

「兄弟弟子」の由来は、残念ながら不明です。文献としては、”兄弟”は平安時代初期の勅撰史書「続日本紀」(727年)、”弟子”は平安時代中期の長編物語「宇津保物語」(970年頃)などに文言が記されています。

兄弟弟子の類義語・同義語

「兄弟弟子」の類義語には、「師弟関係」「上下関係」「先輩後輩」などが挙げられます。

兄弟弟子の使い方・例文

例文1.テレビから兄弟弟子の活躍を見ると、既に自分は引退しているが懐かしい思い出が過り感無量となる。
例文2.相撲では兄弟弟子同士の対決は基本的に行われない。
例文3.お笑い界の兄弟弟子や師匠といえば、その筆頭はたけし軍団である。
例文4.兄弟弟子が白い粉に手を出して芸能活動が自粛となったので、兄弟子である私が世間や関係者に謝罪をして回った。
例文5.兄弟弟子が毒舌を吐くと、同門の弟子達までがネット上で誹謗中傷されてしまう。
兄弟弟子の活躍や不祥事についての例文となります。

兄弟弟子の会話例

男性
あれ、もしかしてあなたも〇○部長にお世話になったの?
女性
そうです。私も三年前までは、□△支部にいたんですよ。
男性
本当に偶然だね。そんな二人が今は同じ職場で働いているんだから。こう言うのって…。
女性
兄弟弟子みたいなものですよね。でも、本当に奇遇ですね。

同僚男女の双方が、かつて同じ上司の元で仕事をしていたと知り会話が盛り上がっています。

兄弟弟子の豆知識

大相撲の世界では、「兄弟弟子」による対戦は原則ありません。これは同部屋の兄弟子と弟弟子が対戦すれば、八百長の可能性が高くなるからです。特に兄弟子の進退が掛かっている一番では、苦楽を共にした弟弟子が忖度をして負けようとするのは目に見えてしまいます。唯一の例外としては、優勝決定戦だけは「兄弟弟子同士」の対決が行われます。

兄弟弟子の難易度

「兄弟弟子」は漢字検定9級から10級相当の文字組み合わせで、”兄”と”弟”は9級、”子”は10級でそれぞれ小学校低学年レベルの四字熟語となります。

兄弟弟子のまとめ

「兄弟弟子」は、相撲や華道茶道などの師匠と弟子の関係性が成り立つ業界の専門用語です。同じ師匠の下で学問や技芸の修行を積んだ者同士を「兄弟弟子」として、先に入ったのが「兄弟子」、遅れて入ったのを「弟弟子」として、そこには実際の年齢やこれまでの学歴などの経験は一切関係ありません。

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