【以心伝心(いしんでんしん)】の意味と例文と使い方

以心伝心(いしんでんしん)

「以心伝心」という言葉は広く日本で使われている四字熟語であり、高い頻度で実生活の中でも口にしたり、耳にするケースが多い言葉です。この「以心伝心」という言葉は、相手に対して言葉を使わずとも相手に自分の伝えたいことが伝わる、思っていることが通じ合うといった意味があり、日本語ならではの響きや字面の美しさもある言葉ですので、正しく意味を理解した上で使えるといいのではないでしょうか。それでは、「以心伝心」について解説をさせて頂きます。

以心伝心の意味

「以心伝心」の意味は以下の通りです。
・お互いに言葉にする事がなくても、相手と心と心でお互いの意思の疎通ができ、思っていることや考えていることが自然と通じ合う事。
・言葉を発さなくても、自分や相手の思いが通じ合うように相手のことを考え、思いやって行動をする事。
「以心伝心」とは、その文字の通り“心を以(も)って、心で伝える”と書きます。言葉なくともお互いに思っていることが通じ合う、また、言葉を使わなくとも理解できる様に相手のことを考え行動するといった意味の四字熟語となります。

以心伝心の由来・出典

仏教の禅宗の教えから「以心伝心」という言葉は来ているとされてます。禅宗の中で、師から弟子に言葉を使うことなく、弟子の心に師が伝えたいとする仏の神髄を、“心を以(も)って心に伝える”ということから「以心伝心」という言葉は生まれました。
2000年代には19という音楽ユニットから「以心伝心」という曲が発表されて、大人気となりました。その影響もあり、更にこの言葉が広く世に認知される事となったでしょう。

以心伝心の類義語・同義語

「以心伝心」の類義語には、「阿吽の呼吸」や「馬が合う」などといった言葉があります。どちらもお互いの息がぴたりと合い、お互い同調することができるという意味があり、言葉なくしても思っていることが通じ合う「以心伝心」の類義語となります。

以心伝心の使い方・例文

例文1.彼とはもう長い付き合いになるが、以心伝心でお互い話さなくとも考えていることがわかるよ。
例文2.あのラーメン屋の夫婦はお互いほとんど無口だけど、以心伝心いつも息がぴったり合っているね。
例文3.お互いのことを思いやる以心伝心の気持ちが大事だね。
例文4.あの上司はあまり部下と話さないけど、以心伝心でしっかりと連携が取れている。
例文5.部活でダブルスのペアの相方とは、当然以心伝心の関係ができている。
お互いのことを考え行動することや、言葉がなくとも相手と心が通じ合う「以心伝心」の例文です。

以心伝心の会話例

男性
あのバドミントンのペアはいつも強いよね。
女性
両選手の連携が取れているからこそあれだけ勝てるのよね。
男性
試合中は話す余裕もないけど連携がしっかりできている、まさに以心伝心の関係だね。
女性
次のオリンピックも期待だね。

以心伝心連携が取れているバドミントンのダブルスの試合を見て会話をしている男女の様子です。

以心伝心の豆知識

「以心伝心」という四字熟語は、英語では「telepathy(テレパシー)」と表現されることがあります。「以心伝心」の意味にもあるお互い心と心で通じ合うという意味がまさにテレパシーに近いということです。

以心伝心の難易度

「以心伝心」の漢字の難易度は、「以」は小学4年生程度、「心」は小学2年生程度、「伝」は小学4年生程度です。

以心伝心のまとめ

「以心伝心」という四字熟語は、お互いが言葉を出さなくても意思の疎通ができており、お互いが心と心で通じ合えるいう意味の四字熟語です。長い付き合いの人とは、自然にお互いのことを理解しあい以心伝心の関係ができるものなのかもしれません。「以心伝心」という言葉はお互いのことを理解し考え行動してこそあるので、人間関係においても大切なことです。更に言えば、いくら以心伝心の関係であっても、常に自分自身が相手を理解しようと努めないといけません。「わかってくれている」「理解してくれている」と驕りが出るとその関係性にヒビが入ってしまう可能性もありますから、以心伝心の関係となっている相手を大切にする事も非常に重要です。

以心伝心通じ合っている様子。
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